ポストストール
”もし、Su-37がF-22を相手にドッグファイトに持ち込む事ができたら、Su-37がF-22を圧倒する」”
こんなフレーズを聞いた事は有りませんでしょうか。
Su-37(最近はSu-30MKIやMiG-29OVTか?)とF-22が、対等のドッグファイトに入ったなら、エアショーで素晴らしい機動性をみせるSu-37がF-22に間違いなく勝利すると言うのです(そもそもSu-37は現在実機が存在しないのですが)。
最近は接近戦に持ち込めばと強硬に主張するフランカー信者もめっきり減ってきましたが、実際F-22の機動性はロシア機に太刀打ちは出来ない程度なのでしょうか。
まずはこちらをご覧ください。(1分42秒)
http://www.youtube.com/watch?v=GrBx6G2O6A4
そう、そうなんです。F-22Aはポストストール機動も最高クラスなのです。
百歩譲ってSu-37、F-22のパイロットが目視識別するまで互いに気が付かず。
千歩譲って両者とも失速しそうな超低速。
万歩譲って両者とも何故かガンオンリー。
F-22の最大のアドバンテージ(ステルス、スーパークルーズ、AIM-9X)を捨てに捨て、アタマおかしいんじゃないかと思えるほどSu-37超有利の状況での異機種間訓練を実施した場合であっても、F-22は決してSu-37に低速での機動性で負けてはいないのです。
5G旋回中でも超音速を可能とするF119-PW-100エンジンが生み出す莫大な推力を考慮に入れると、First Look & First Killだけではなく、低速の格闘戦闘においても世界最強に近い位置に居る事は疑いようがありません。
もっとも、空中戦の原則はFirst Look & First Killにあります。
(参考:戦闘機とドッグファイト・1章 戦闘機とドッグファイト・2章 戦闘機とドッグファイト・3章)
F-15の5機編隊を相手にした訓練で、一度も被探知する事無く全機を「撃墜」した。F-15を相手に100戦無敗だった。こうした結果はFirst Look & First Killがいかに重要で、F-22がその能力に長けているかを知る事が出来ます。
しかし訓練とはあくまでも事前に定められたルールにもとに実施されるものであって、実戦では有りません。
(参考:訓練で強い戦闘機)
上のHUDの写真はF/A-18EFがF-22をガンキルした証拠と出回っているものですが(何故か機銃最小射程未満)、真偽はともかくこの状況と同じ訓
練を実施したならば十分F-15であっても勝利する事は出来たでしょう。もちろん相手がSu-37であっても同じ事です。
この戦闘機がもし航空自衛隊に配備されたなら、たとえ少数であったとしても「F-22がどこかに居るかもしれない」という脅威感は周辺国に多大な抑止力を働きかける事でしょう。相手国がF-22の存在に気が付いた時とは既に攻撃を受けている場合に他なりません。
(しかし、F-22はAIM-120の中間誘導すらも他のF-22に任せる事も出来る)
「地球上のあらゆる空で、どんな天候でも、どんな相手でも、どんな状況下でも、敵を空から追い落とすこと。」
これはF-15のための言葉ですが、F-22はその後継に相応しい戦闘機と言えます。皮肉を言えば高価すぎて数を揃えられないのもF-15の後継として相応しい!?
F-22に敵対しなくてはならないパイロットは不運としか言えません。
フランカーにアメリカ製アビオニクスを載せたらドッグファイトも目視外戦闘も最強な戦闘機が出来る????
そんな妄想の必要は有りません。統合アビオニクスのっけたF-22が実現済みです。
動画は優翔くん から2006年エルメンドルフエアショーの機動飛行の様子を転載させていただきました。
なお、F-15による東海岸デモンストレーションチームが2007年よりF-22に機種更新されます。
F-22の機動を見たい人はアメリカへ行こう!
〜余談〜
でもねー言わせて貰うとね、はっきりいって米製のステルス機はどうみても機動性が高いように見えない!
どうよ?これ。直感的に見てコイツが動画でやったようなフランカー並みのコブラやクルビット機動できるなんて思えないよね?
このデブも見た目によらずスパホ並みの機動するんだぜ。きっと。
数十年後はF-16もA-10もF/A-18もハリアーもみんなこれにかわっちまうんだぜ。嫌になっちゃうよな?
(更新日:2006年12月28日)
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