第14回:F-15K買えっ買え!

キムチイーグル

F-15K。最も最新のF-15であり、2001年現在最もホットなF-15でもある。だけど日本では知名度はかなり低いっぽい。F-15Kとは韓国向けのコリアンイーグルで、F-4ファントムに代わる韓国次期F-X計画の最有力候補としてあがっている機種である。
このF-Xの顔ぶれは…Su-35,ラファール,タイフーンといった最新機種がズラリ並べられている。

約50機の調達が見こまれているので各国売り込みに力を注いでいる。

その中でもボーイングのF-15Kは頭ひとつ抜けたアピールを展開している

F-15Kストライクファイター公式ホームページ。
http://www.boeing.com/defense-space/military/f15/f-15k/f15k.html

なんかやたらと気合の入ったフラッシュムービー。
私は最初入った時にビビりました。本当にボーイングのサイトかと疑ったぐらい。
ここの売り文句を要約してみると

「F-15KはF-15Eの最新型であり従来のF-15Eに比べ最先端のシステムを搭載し、他の競合相手とは違う最高の戦闘機です」
「F-15Kならば在韓米軍の資源を共有使用することができます!」
「F-15はバルカン半島、ペルシャ湾でその優秀な能力を発揮しF-Xに最もふさわしい戦闘機です!」
「米国空軍は2030年までF-15を使用するのでF-15Kを採用すれば適切なサポートが数10年間受けられます!」
「F-15Kは他の競合相手よりもおおきな搭載力を持ちます!」
「米国空軍は少なくとも2003年までF-15を生産する予定であり、ボーイングは1500機ものF-15を作り上げた実績があります!」
「AN/APG-63(v)1レーダーは世界で最も先進的なマルチモードレーダーです!」
「ALQ-135M自己防衛システムは、米国のそれよりもさらに改良されたものです!」
「高度なJHMCS(ヘルメット装着式照準ディスプレイ)はF-15Kのために創られました!」
「優れたIRSTにFLIRを装備しスタンドオフ長距離巡航ミサイルを運用できるのはF-15Kだけです!」

なんか、本当のことに違いは無いんだけど、すげ〜うそ臭いと思うのは私だけでしょうか?(笑
最新のF-15Eと言っていますが…過去数10年F-15がオリジナルと同等以上のスペックで売りに出されたことはありません。
かならずダウングレードが施されています。当たり前ですが、そのことには一切触れられてません。

(2001年10月12日)
--2008年追記--

年月が経ちF-15Kの採用が決定し、既に実働体性に入っています。
何故F-15Kはこのような高スペックなのでしょうか?
F-15は物理的に大きな機体ゆえに性能向上余地が大きく、アビオニクスを積み替える事によって、より後に設計された戦闘機と対等以上に渡り合う事が出来るのです。
そのため、もはや設計自体は旧式化してはおりますが、中身を完全に最新にすることによって、F-15は最後の売り込みを掛けているのです。
F-15Kは極東最高の戦闘機である事には違いありません。F-15Jの近代化改修とほぼ同等です。(中国のスホーイ?あれは見た目だけですよ。)


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