F−15はエアロダンシングFでは最も強力で「勝てる機体」これで負けたら運か実力が無かったかのどちらかだ。すれ違いからの戦い方を公開する。この方法は私の使う航空戦術であり、基本的に知識と技術は他の機体にも十分応用が可能。
ただし、エアロダンシングiではF-15の弱体化が激しく、Fで最弱だったF-2支援戦闘機が最高のドッグファイターになっている。以下はFで執筆したものだが、iでのF-2戦術としても応用が可能。

ヘッドオン→初期旋回
まず開始直後にアフターバーナーをONにし、敵機とすれ違う前に左側へ割り込むように急旋回をする。急旋回のタイミングが速すぎると敵機に射撃されてしまうので、すれ違う心持ち前に旋回を開始する。相手よりも先に旋回を開始するとアドバンテージがとれる!旋回終了地点(つまり敵機後方)への到達が当然早くなるので常にこちらがリードした状態で戦闘が可能となる。

また、最初の旋回の際に思いっきり操縦桿を引いて水平線に沿った旋回を行なうと一気に9Gまで上がり、あっという間にブラックアウトしてしまう。
最初の状態では旋回戦闘を行なうには速度が速すぎる。またF−15の莫大なエンジン推力により水平線に沿った旋回では速度がほとんど低下しない。
これを防ぐにはハイスピードヨーヨー機動を行ないつつ7.5G程度の旋回を行なうのが良い。高度を上げつつ旋回する事により速度を低下させ適切な最良旋回速度を維持する事ができる。理想は320〜370kt内で旋回するのが効果的。ハイスピードヨーヨーを続けていると今度は逆に速度が低下しすぎてしまい適切な最良旋回速度を得られなくなってしまう。操縦桿をめいいっぱい引いて6G台旋回しかできない速度まで低下したら(300Kt以下)今度はロースピードヨーヨーを行なう。機首を下向きにし高度を下げながら旋回する事により速度を増加させる。また、機首が下向きの場合は地球の引力を旋回に利用できるのでよりシャープな旋回が可能なことを覚えておくと便利。
相手がF−4やF−1、F−104など旋回性能が低い戦闘機ならばこれだけを知っていれば20秒たらずで勝利間違い無し。機銃発射しパイロットもろとも地獄に叩き落してやることにしよう。


空戦エネルギー管理/最良旋回速度
空戦におけるエネルギーとは速度エネルギーと高度エネルギーの2つの事を示す。この二つの和は常に同じであり、降下して重力による加速で速度エネルギーが増すと高度Eが減り、上昇して高度エネルギーが増すと重力に引っ張られて速度エネルギーが減る。ちょうど、自転車で坂を下ると速度が増し、登るときは遅くなるのと同じで戦闘時は常にエネルギー管理のことを頭にいれておく必要がある。
エネルギーの重要性だが、急旋回を続けていくうちに速度が下がる。速度ベクトルの向きを強引なほど急激に変えつづけているのだから当然速度の低下も当然大きい。これが速度エネルギーの低下にあたる。このまま旋回を続け低下しつづけると、舵の効きが鈍り、揚力も無くなり、いずれ飛んでいる事すら難しくなる。そのような状態にならないために降下して高度エネルギーを速度エネルギーに変える必要が出てくる。ただしそれには限りがある。地面すれすれで高度エネルギーがほとんど無く、速度エネルギーも低い…こんな状況になったらもうその機は旋回も出来ない、降下も出来ない、当然水平飛行しエネルギーを回復させるしか方法が無くなる。しかし水平飛行は狙ってくださいと言っているようなものであり、人生のTHE ENDを迎えてしまう。
敵機よりも大きなエネルギーを持ち、きちんとしたエネルギーの管理でムダなエネルギー消費を避ける戦術をこなせばまず負けない。いかにして相手のエネルギーを消費させつつ後ろをとるかが勝利へのキーとなる。
F−15イーグルに最も適切な速度エネルギーは340Kt。この速度を保つ事が勝利のかぎの一つとなる。340Ktならば最良なGを得られ、大回りにならずに済むので最良旋回率での旋回が可能になる。
この速度よりずっと遅い旋回の場合、飛行コースは小回りになるものの、適切なGを得られずに結局旋回率を下げてしまう事になる。
ずっと早い場合は高いGこそ得られるが人体がGに耐えられなくなってしまう。また飛行コースも大回りになってしまいこの場合も旋回率を下げてしまう事になる。(高度によって変動)


G−FORCE[ジーフォース]
和訳で[重力の力]を意味し、旋回による遠心力がどれだけ機体にかかっているかを地球の重力を1Gとして相対的にあらわしている。9Gや8Gなど高いGを受けるとパイロットの血液が足にたまり一種の貧血状態であるブラックアウトをひきおこしてしまう。最悪の場合は失神する事も考えられる。また戦闘機にしては浅い2Gの旋回であっても、長時間旋回すれば同じブラックアウト現象をひきおこす。70Kgのパイロットは140Kgにもなり、長時間そのままで居ればどうなるかは容易に予想がつくはず。

どんな場合においても決して8G以上の旋回を行なってはならない。8G以上の旋回を行なうとG−FORCEの蓄積が加速度的に進む。9G旋回などはもっての外。あっという間にブラックアウトになり全く視界が無くなってしまう。7.5G〜7.9Gの旋回を限度とする。7G台であればかなりの長い時間ブラックアウトをせずに旋回する事が出来る。それでもG−FORCEは徐々に蓄積していくので注意が必要だ。

仮にブラックアウトしてしまった場合は卑怯だが機外視点にすればブラックアウトの影響を受けずに外を見渡す事ができる。だが機外視点にした目的はブラックアウトでも目標を補足する事ではなく、計器類とGメーターの値を読み取る事に有る。旋回を6.9G以下に下げればG−FORCEの蓄積は無くなり、僅かずつだが回復を見込める。Gを小さくすれば小さくするほど回復は早くなるが旋回が緩慢になるので、5G以下での旋回は控えるようにする。同時に速度もチェックし、最良旋回率速度(320〜370kt)の超過に気をつける。



機銃回避[JINK]
敵機に真後ろを取られてしまった場合、右か左にただ操縦桿を引いて急旋回で回避しようとする人が多い。これは攻撃側から見れば狙ってくださいと言っているようなもの。自分ではめいいっぱい逃げてるつもりでも、攻撃側からは動きが簡単に予測できるので、それこそ的同然である。F−15よりもずっと旋回性能が低く、攻撃側のパイロットがルーキーなら逃げきれるかもしれないが、一直線の継続した旋回は危険極まりない。
真後ろを取られたら飛行機を3次元に蛇行させるべし。不規則にロールと旋回を繰り返し三次元機動で動きつづければ攻撃側としては照準を合わす事が非常に困難となる。このような機動をジンクと呼ぶ。ジンキングとはジンクしているという意味。
ただ、射撃が困難になるだけでこちらが不利な状況にあることはかわらないので撃墜される確率はやはり高いままだ。
状況を打開するには相手の射線軸上から大きく外れなくてはならない。
不規則な機動を続ける事で速度を低下させて相手をオーバーシュート(勢い余って逃げ側の前に飛び出してしまう事)を誘う手も有るが速度が低下すると狙われやすいので注意。
もしくは、ジンキングで相手の隙を狙い一気に急旋回をしてブレイクする。相手の前方視界から消えれば上出来である。あとはこちらが攻撃位置につくために旋回戦闘を行なう。

対人戦で戦闘前の取り決めでミサイル使用を禁止しているGUNS ONLYの場合はF−15の能力がさらに引き出せる。後ろに付かれたらエンジン全開で急降下し速度を稼ぐ。F−15の急降下に着いて行ける戦闘機など皆無でどんどん引き離していくだろう。機銃射程外から余裕を持って突き放したら直角に急上昇する。エンジン推力/重量比が1.0を超えるF−15は力強く上昇していくが他の機体は途中で速度を失いフラフラ状態になる。こうなったら攻守逆転、今度は急降下し相手の頭を押さえることが出来る。急降下する際にアフターバーナーをONにしているとあっという間に音速を突破し旋回がしにくくなるのでエンジン出力をアイドリングまで下げ、場合によってはエアブレーキを使用する。
この戦術は後ろに付かれていなくても十分に活用でき、ヘッドオン状態から一気に上昇する手も有る。これを「ファストセパレーティングアタック」と呼ぶ。和訳すると高速ブッちぎり攻撃というわけのわからん名になる。
これは負けないためのテクニックであり対人戦で多用すると嫌がられる事間違い無し(爆
ただ、相手がF−15の場合は危険なのでやめたほうが良い。



早期旋回[アーリーターン:early turn]
ヘッドオン→初期旋回の時点でも軽く触れている。ここではもっと深くまで掘り下げる。
100mを10秒で走る陸上選手が二人いたとして競争したとする。結果は引き分け。そのうち一人が次ぎの競争で一秒フライングをし、100m9秒で先にゴールを駆け抜けた。
スポーツならフライングをした時点でファウルを取られるが、これを戦闘機に置きかえると…

「よーいドン」から旋回を開始して10秒で180度方向転換できる戦闘機があるとする。「よーいドン」の1秒前から旋回を開始すれば「よーいドン」から9秒で180度方向転換できる事になる。ちょっと分かり難い説明かもしれないが、敵機より早く旋回を開始すれば敵機より早く旋回を終了できるという事であり、パイロットの腕次第で機体の旋回性能を見かけ上でアップさせているという事になる。これはあとで出てくる戦術の基本にも繋がるのでよ〜く理解しておいて欲しい。

また、実際に試して見ると分かると思うのだが、意外に早期旋回のタイミングは難しい…ヘッドオンの状態から過度に早過ぎる早期旋回を行なうと自機の後部を敵機に見せる事になり、敵機の後ろを取っている際に、敵機が急旋回でブレイクしようとしているのを察知し、やはり早すぎた早期旋回を行なうと、敵の前につんのめってしまい逆効果になり易い。


低空巴戦(ともえせん)
巴戦(ともえせん)

技量がほぼ同等で決め手に欠いた場合、なかなか決着のつかない手詰まり状態の旋回戦闘に陥る事が多々有る。一方向に旋回を続ける事に痺れを切らし、切り返して逆方向へ旋回を始めることは絶対にしてはならない。これは初心者や中級者が犯しやすいミスだ。
旋回を切り返した方は無防備な背中を正面に見せ付ける事になり、機関砲の洗礼を浴びる事になる。手詰まり状態になった際に逆方向への切り返しにより勝利を得る事はまず不可能。右旋回なら右旋回。左旋回ならば左旋回を継続した方が良い。「逆方向への切り返しは命取り」これを肝に銘じて欲しい。

高度に余裕があるならばローGヨーヨーを使うとよい。また一気に決めたい場合は急角スライスバック(急な角度でのローGヨーヨー)等で一気に状況打開するのも効果的。
高度がほとんどゼロに近くローGヨーヨーが出来ない場合、僅かずつ高度を上げる事。目安としてはほとんど速度が変わらない程度で旋回しつつ上昇する。速度を低下させると旋回も鈍るので敵に付け込む隙を与えてしまう。幸いF-15の上昇力にかなう機は存在しないので低空での旋回戦闘になった場合は有利に進めることが出来るだろう。

ある程度上昇したらローGヨーヨーを行ない速度を上昇させる。高度を下げたらまた再び高度を上げてローGヨーヨー…上昇>下降>上昇>下降を繰り返す。
この場合、たくさんの高度を稼いで大きなヨーヨーを行なうよりも、小さいヨーヨーを数多く行なった方が効率が良い。うまくやれば7G旋回を維持できる。

こういった細かい機動一つ知っているだけでも生死を決定付ける。

攻撃側は相手が切り返してきたのを、しっかりパイロット視点で見ていなければならない。相手が切り返してきたのを知らずにただ矢印の方角に追っていると、イキナリ目の前に敵機が現れる事になり、とてもじゃないが照準など出来ない。また大きな射撃角で撃つ事になるので命中率もすこぶる悪い。下手をするとシザーズに持ち込まれてしまうので、切り返しを確認したら上昇し、速度を殺しつつ相手と同じ方向へ旋回する(ハイGヨーヨー)と、頭を抑えつつ有利な立場を得ることができる。



GUNS KILL(機関砲による撃墜)

今日の戦闘機ではHUDにLOCSと呼ばれるレティクル(照準)が浮遊しており、そのレティクルは敵機や自機の位置と機動により計算された正しい射撃点を示している。
レティクル中心部に位置する「ピッパー」を敵機に重ねて射撃すれば弾丸が命中する(可能性が高くなる)という非常に単純明快である。機銃発射可能射程はミサイル装備の場合で約500m、ミサイル無しの場合は約700m程度か。

500mで機銃に切り替わっても、狙い撃ちにするのは困難を極める。目標が点にしか見えないからだ。狙い撃ちにしても運の要素がかなりかかわってくる。ここで射撃体勢に入るよりも、よりよい射撃ポジションを得る為に撃ちたい気持ちを抑え旋回を続けよう。

目標がレティクルの大部分を埋め尽くす面積(約300m)に見えるまで接近。そして中心点ピッパーが確実に敵機を捕らえた事を確認し、機関砲を発射……敵は撃たれた事に気付いたとたんに機は火に包まれ、対処の余地も無くあの世へひとっ飛びしている事であろう。

レティクルから目標がはみ出る距離は、約200m。通常のジェット戦闘機同士の戦いではかなり接近した距離になる。何の事はない、射撃が正確なのは目標が近いからであり、この射距離で発射すればまず間違い無く命中する。

世界のエースパイロットは一部の例外を除き衝突寸前まで接近して敵機を撃墜している。


GUNS FIRE(スナップオン射撃)
スナップオン射撃
引っ掛け撃ちと呼ばれ、最も愛用する射撃法。敵機の進行方向の手前を照準し射撃を開始、一呼吸おいて操縦桿の引きを緩める。すると敵機が弾丸シャワーの射線の中に自ら死地へと入って行く。

手順@
まず敵機の進行方向の前方を照準する。敵機の前方を照準する際は、レティクルの外環に敵機が引っかかる程度。心持ち手前を狙えば良い。

手順A
この時点で射撃しても敵機前方に弾が流れまず命中はしないが射撃を開始する。

手順B
一呼吸おいてから操縦桿を緩め、ピッパーに対し敵機みずから入ってくるようにし、ちょうど、ピッパーの点が敵機の機首から尾部までを両断するような感じにする。

操縦桿を緩める時は必ず一呼吸置き、ゆっくりと操縦桿を戻すこと。手順2の射撃開始から間髪を入れずに操縦桿を戻すと、右手親指の機銃発射ボタンを押す僅かな反射神経の遅れにより射撃のタイミングが遅れてしまう可能性がある。

急激に操縦桿を中立に戻すのもご法度。ピッパーが敵機に重なる時間が少ないと弾幕の密度も低くなり命中率が下がる。また、命中しなかった場合、敵機が頭上に消えてしまい振りきられてしまう。

操縦桿を僅かに戻し旋回Gを相手よりも若干落す程度がベスト

一撃で決めてやろう。無駄だまを撃たずに一撃で叩き落してやれば圧倒的実力差を思い知らせられる。

機関砲については、エアロダンシングiウェポンスクールを参照してください。



MISSILE LAUNCH(ミサイル射撃)
距離、旋回戦闘中にミサイルを発射してもミサイルが外れてしまい命中しない事が多い。命中率を少しでも上げるための技を紹介する。
いたって簡単。敵機進行方向の前方にミサイルを撃ち出してやれば良いのだ。単純なことだが、これで射角の大きい悪条件の発射でも命中率は数十%は上昇する。

真っ直ぐにしか飛ばない機関砲を発射する場合、動いている敵機にはそれを見越して射撃しなければならないのはレティクルの動きを見れば良く分かると思う。ミサイルの場合も機体側で見越して発射してやれば、ミサイル自身が機動を行なわずにすむので、その分命中率は高くなる

実機の場合はどの向きで発射すれば命中率が一番高いかがHUDに表示される。残念ながらエアロダンシングFにはそのような便利な機能は無い(iにてステアリングドットが追加されました。)。



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