日本軍の兵器は世界一ぃぃ!


…と、主張する人がいる。言い分としては物量に負けたのであって、兵器の質としては勝っていたということらしい。

例えば…
「疾風は米国に持ち帰って良質なガソリンでテストしたら、米国のどの戦闘機より優れていた。」
「1対1ならばF6Fと言えども零戦の敵ではない。」
「彗星や天山は、ヘルダイバーやアヴェンジャーをあらゆるスペックで上回っているぞ。」
「大和の46サンチ主砲は世界最高だっ」
「エンジントラブルさえなければ最高級の飛燕三式戦闘機。」

等。さすがに鉄屑同然だった戦車を誉める奴は居ないが航空機や戦闘艦の技術は世界一と言い切る人が多い。
どうも、こういう人たちは自国生産された兵器を贔屓しすぎて、発表されている有利なスペック(それと推測)のみで論じて実績を評価すると言うことを忘れているように思える(現在の兵器でもF-2や90式戦車、Su-27ファンにも同じことが言える)。

彗星は、たしかにヘルダイバーより航続距離や速度、あらゆるスペックは高い。
しかし実戦で使われてたのは女学生の手作り油漏れエンジン。稼働率がやたらと低くてとても役に立つようなモンじゃなかった。
それに対しヘルダイバーは確かにスペックは劣るが頑丈で稼働率が高く単純構造で稼働率が高い。

零戦とF6Fの優劣にしたって…確かに1on1なら俊敏な零戦のほうが確かに強いかもしれない。だけど1on1なんてまずありえない。編隊戦闘になれば零戦の倍の馬力を誇る強力なエンジンを活かして一撃離脱に徹したF6Fのほうがはるかに強い。それは実績が証明している(パイロットの技量抜きには語れないにしろ)。1on1で勝てても、最も重要な能力に欠けていればそれは個々の能力で劣っているも同じ。

彼らはみてくれのスペックに惑わされて頑丈で壊れにくい、編隊戦闘に強いなど数値に表れない能力を評価できていないような気がします。

っと、私の考えはこんな感じです。今回は少々毒を吐いてしまいました(笑)
別に日本の戦闘機は駄作だったとは思っていませんし、実績が全てだとも思っていません(ほぼ全てであることには違いない)。零戦はデビュー当時で最高の戦闘機であることも、多少の疑問を持ちながらも思っています。

しかし所詮「技術だけは優れていた」など敗者の戯言。亡くなった人に「良い人だったのにねぇ…」というのと同じですね。
実績をあげていれば、いちいち理由を挙げて主張しなくとも、「実戦がそれを証明している」とひとこと言えば相手のどんな説明をもねじ伏せられます。

まぁ職業軍人の方や、その兵器生産に関わっていた人に言わせて見れば「シロートがナニ言ってやがる」程度でしょうがねぇ。