ｆｓ９８

嘉手納飛行場～香港国際空港
～第三章　二つの中国～
日本国→中華民国→中華人民共和国

予定飛行時間：２時間４５分
実際飛行時間：３時間００分
飛行時刻　　　：１２００～１４４５(日本時刻)
実際飛行時刻：１２００～１５００(日本時刻)
飛行距離　　　：９２０海里（１７５０Ｋｍ）
巡航速度　　　：３２０ｋｔ（６００Ｋｍ／ｈ）
燃料消費　　　：２６００ガロン（３４％）
天候　　　　　　：快晴（雲量２　高度3000ｆｔ）
風　　　　　　　：無風

・ブリーフィング
嘉手納飛行場から、香港啓徳国際空港へのフライトだ。天気予報では東アジア全体に巻雲が薄く広がり高度30000ftと高く雲量も少ない、風も微風なので大して問題無いと思われる。言わば晴天だ。今回のフライトの見所は奄美の美しい島々と台湾への初の国境越え、地震被災地の見舞いに最後は悪名高い香港カーブでの着陸。充実したフライトが楽しめそうだ。
ちなみにＰ－３Ｃには食料品を満載しており、台湾大地震で困っている人への救済のために台湾へ３０分ほどの寄港も予定している。

上記のフライトプランの途中で航路を外れ、空港へ向かい物資を降ろす。

・フライト
「…Ｐ－３Ｃ離陸を許可します。」
ゆっくりとエンジン出力を増加させＮ１の９６％まで上昇させる。沖縄滞在中にタービン機操縦の勉強をした。今までとは違いスロットルレバーを最大まで上げない。何故なら出力が１００％超えるとオーバーヒートしてしまう事がわかったからだ。こんなあたりまえで初歩的なことも知らずに羽田～対馬～嘉手納と数千ｋｍ飛んできたのである。全く、、、あぶないパイロットだ。

「エイティーチェック」「Ｖ１ローテーション」操縦桿を引き大空へ舞うＰ－３Ｃ、しかし今回はパイロットがレベルアップしたため、今までは違う。もう、エンジンを酷使するようなことはしない。ギアアップし、上昇出力Ｎ１の８８％までスロットルを下げる。Ｐ－３Ｃのエンジンパワーだと、10000ft以下での制限速度250ktをすぐに超えてしまうからだ。

ターボプロップが心地よい今日。

すぐに沖縄本島を離れ、海上に出る。しかし何かおかしい．．．機体が増速しないのだ、そのため機首を下げ速度を上げる事にした。そこで気づいた！ギアは上げたが、フラップが下がりっぱなしだったのだ！すぐにフラップを下げて出力を増加させた。やはり先ほどとは加速のしかたが目に見えて違う、レベルアップしてもマヌケさは変わってない。（泣）

増速した事により上昇力も上がり数分で巡航高度22000ftの水平飛行に移った。ここからはオートパイロットで飛行する。巡航速度は320ktだ。前回、前々会共に15000ftの250ktで飛行していたがＰ－３Ｃのスペックによると、これが一番経済的らしい。

さすがに320ktもの速度を出すと非常に速い。すぐに宮古島・石垣島と飛び去ってしまった。島々がこりゃまた美しい．．．衛星写真の風景だったらなおさらだろう。速いのでシャッターチャンスがすぐに過ぎ去ってしまう。

ミヤコジマＶＯＲに向かうＰ－３Ｃ

イシガキジマＶＯＲ通過、ヨナグニジマＶＯＲに向かう

与那国島､､､日本最西端のこの島。島内では馬が放し飼いに去れており、気象条件によっては台湾すら見えるという風光明媚の小島。とうとう日本を離れるのか．．．．．．妙に感慨にふけりながらもＰ－３Ｃは最後の日ノ本の国を後にした。

日本を離れるＰ－３Ｃ、

与那国島を離れればすぐに台湾だ、ここで積荷をおろすために予定航路を外れ、空港に向かう。台湾を横断し高雄国際空港にサーキットアプローチを行う予定だ。そのまえに、忘れずにＣＯＭ無線機を高雄空港のＡＴＩＳに同調させ、空港の気象情報と使用滑走路を聞いておく。

４５°でトラフィックに入る。かなり大回り
ＫＡＯＨＳＵＮＧ＝高雄…だと思う（笑）

左旋回しダウンウインドレグ、さらに左旋回しファイナルレグに入りＩＬＳをインターセプトしローカライザーアクティブ。同時にギアダウン、フラップを20度に設定する。グライドスロープをにらみつつローカライザーを細かく修正しフラップをフルダウンし、速度120ktで降下しタッチダウン。若干の逆噴射を掛けて速度を落としさらにブレーキアプライ、十分速度が停止したらタキシングに移りエプロンへ向かった。

エプロンなんて何も無い、、、製作者の手抜き

積荷を下ろす作業に取り掛かった。もともと対戦哨戒機のＰ－３Ｃ、大した量の物資は詰めないが、爆弾庫に満載した保存食、ぜひ役立てて欲しい。同時に給油作業も行なっている。３０分弱で全ての積荷を下ろし終わり、中国香港に向かうため飛び立った。

新しいフライトプラン

離陸後大した時間もかからずに中国沿岸部に到着。あとは海沿いに香港へ向かう、、、やっと今回の最終目的地香港が見えてきた。

香港上空の航空写真

ＦＳ９８の香港は衛星写真が使用されているため、非常に綺麗にみえる。その風景を楽しみながらオートパイロットをオフにし、徐々に香港カーブへと近づく。降下経路を順調に飛行しＩＬＳをインターセプト。フラップ２０°ギアダウンし徐々に滑走路へと近づく、速度１３０ktフラップフルダウンし大きく右旋回にはいる、何でこんな変なアプローチしなきゃならんところに空港があるんだろうと思いつつも降下しつつ右旋回を続ける。そこでちょっと驚いた。なに～？旋回終わりの地点でいきなり滑走路かい！しかし無事にタッチダウン。逆噴射、ブレーキをかけて減速し、停止した。

香港カーブ
おお、まさに香港！と叫びたくなるようなショット

デブリーフィング
反省点としてはやはりフラップの上げ忘れだろう。今回も次回に課題を残す結果となったが、非常に充実したフライトだった。沖縄から台湾へ向かう美しい島々、台湾への援助物資の運搬、香港での着陸、そして今回から管制塔に許可を求めていた事、前回の反省点を踏まえ、着陸訓練を事前に嘉手納で実施していた事。見所もたくさんありスクリーンショットが多数取れた。特筆すべきはやはり最後、世界でもっとも難しくパイロットに愛されている空港への着陸が非常にうまくいった所か。旋回しながらの着陸は、適度に難しくやりがいの有る空港だった。

ＢＡＣＫ