エアーマネジメント2 航空王を目指せ!
1993年発売、スーパーファミコン12800円


飛行機ゲームと言えばフライトシミュレーターやらシューティングと相場が決まっていますが、このゲームは違います。まぁ題名にありますように経営ゲームです。
まだ、コーエーが光栄で硬派なゲームばかりを作っていた頃のスーパーファミコンソフト。元はMS-DOS版だかPC98版であり、移植らしいです。このゲームをちょっとばかし紹介しようと思います。
ゲームの目標は東アジア、北アメリカ、南アメリカ、欧州、アフリカ、中東、オセアニアと区切られた8つのエリア内でライバル4社としのぎを削り旅客数トップを目指すこととなります。


まず、このゲームの舞台となるシナリオを4つの時代からセレクト。当然、時代によって登場する機体や航空需要は大きく異なります。同じ機体であっても、たとえばB747-100とB747-400のように。
…とはいっても、現実どおりぶっちゃけ機体数は時代ごとに減っていくばかりですが。

次に難易度(5レベル)とプレイヤー人数(0〜4人)を決め、いよいよ本社を決定します。本社都市の空港がエリアのハブ空港として機能するため、田舎を選択すると後々とんでもない苦労することとなります。アジアに本社を置くなら東京や香港、アメリカならニューヨーク、欧州ならロンドンやパリ等…無難な大都市を選ぶのが賢明です。
マゾ属性持ってる方はフィリピンのマニラなどで苦しむといいかも。

あとは航空会社のシンボルカラーと名称を決定してスタートとなります。ちなみに画面の名前はデフォルトの名称。



さて、まずすべきは本社都市から各都市へ乗り入れ交渉を行い、スロット使用権を確保したならば運賃や運行本数、就役機種を選択し航路開設!となります。他にも機内サービスの充実度や整備費、宣伝広告費、必要であらば所有子会社の遊園地などを利用した一大キャンペーンを実施し乗客数を増やすといったことも可能です。
整備費をケチったり、就役記数で可能な限界いっぱいの便数を設定するとトラブルが。
 
良くて緊急着陸、下手すりゃ墜落です。エアーチャイナ…チャイナエアー?


やはり大儲けできるのは東京<>ニューヨークや東京<>パリといった長距離路線。ジャンボを週に14回(最高の設定値)運行しても搭乗率が100%近くをキープできるウハウハのドル箱路線。
 

しかし、あくまでも目標は全てのエリア内での旅客数ナンバーワンであり、エリア間航路は主要目標ではありません。そのため、別エリアの支社のある都市にしかエリア間航路は引けません。ですので、東京<>ロサンゼルス航路を新設し支社を立てると、東京からホノルルや、ニューヨークといった都市への直行便はできなくなってしまいます。
あまり長距離幹線を引きまくるとエリア内路線に割り当てるスロットが不足することも...


本社東京から世界へ...


ヨーロッパのハブ空港はロンドンがお勧め。ちなみに冷戦期の東側諸国を本社に選択するとロンドンやパリへの乗り入れは非常に難しくなる(逆もまた然り)。



さて、ここで軽く登場機種の紹介をさせていただきます。

シナリオ1の序盤で非常に使えるスーパーコンステレーション。燃費も良く座席数も多く航続距離も多く維持費も安いと素晴らしい!

 
ほどなくして生産が可能になるジェット旅客機。ボーイングの”新型”に比べ腐った性能のツポレフ。東側諸国が本社であらばツポレフかイリューシンしか選択の余地がありません。東側諸国は安いけど飛行機の性能が低く、商業や観光レベルも全般的に低いという苦労が...

同じ707でも2年経過すると燃費が2倍に向上、座席数も航続距離も整備性も価格も安い新型が登場。


コレクション用途以外に使い道が無いSST。超音速機は少ない機数で多くの便を運行することが可能。
でもイラネ。




現実世界ではエアバスA380に対抗し計画されたものの頓挫した幻の2階デッキ延長型のB747ダッシュ500も登場。なお、ゲーム中にA380は登場しません。なにせスーパーファミコンの時代ですからね。


代わりにボーイングのオール2階建て旅客機が登場。座席数1000席も凄いですが、それ以上に凄いのが3億2000万ドルという、B-2スピリットをも上回るお値段。



  
超音速の世紀へ...しかし主流は亜音速の大型旅客機。使い物にならん。
現実と同じく超音速機の道は厳しいようです。


↑マクダネルダグラス社健在!!!
よもやボーイングに吸収合併されるなど思わなかった事でしょう。


往年の名機と、架空の新型機ばかりを紹介しましたが、当然現役の多くの機種や、他にも全50機種以上の多数の旅客機が登場し、好きな機体を就役させるためメーカーとの取引も楽しみの一つです。
 
たまにはこんなことも…おいおい半額っていくらなんでもヤバイだろ(笑)
当然のごとく狂ったように発注。航空機は通常3ヶ月(次のターン)で納品してくる。早すぎ。



社会情勢もシミュレートされており、戦争や内戦、オイルショックなど航空業界を揺るがす事件も…
 
第2〜4次中東戦争、湾岸戦争、イライラ戦争ほか。燃料費の増加と当事国への旅客数が激減。

しかし、悪いことばかりではありません。東西ドイツ統一、ヨーロッパ諸国がEC(EUでないところがまた時代を感じる)に加盟、ソ連の崩壊で東西の緊張が緩和され、東側陣営でも西側のすぐれた機体が購入でき、友好度も上昇することにより旅客数の増加が計れるなどなど。

オリンピックで一時的に需要が高まる事も。便乗値上げでウハウハでんな(笑)


物がスーパーファミコンだけあって、プレイするチャンスはほぼ皆無かとは思いますが、もし何らかのチャンスがあらば是非プレイしてみてください。なお初代エアーマネジメントのリメイク版がPSが発売されています。2に比べるとかなりボリュームは落ちますが…しかしなぜ2をリメイクしなかったのでしょう。

日本国内の空港や、イベント、各種コマンド、データを大幅に更新した3作目がほしいですね。コーエーさんやってくれませんかね?


おまけ



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