西部航空博物館 (Western Museum of Flight) 2014年

ロサンゼルスの郊外、南にほんの20-30kmほど下がったトーランスという街にトーランス空港という小さな飛行場があります。
トーランス空港はヘリコプター大手のロビンソン社の社屋があり、R-22、R-44、R-66(ついにガスタービン化!)が頻繁にテストフライトを実施しています。
また空港敷地内には西部航空博物館(ウェスタンミュージアムオブフライト)という民営の小さな博物館が併設されており、いくつかの飛行機が展示されています。
しかし!小さいながらそのコレクションは逸品揃い!それはもう恐ろしいくらいに。
なんでYF-23やらYF-17やらが、こんな小さい博物館にあるわけ!!!?!?!??!?!!1111!!
西部航空博物館はノースロップ・グラマン社がスポンサーとなっており、同社製の機体に非常に充実しているのです。
これはもう逃しちゃイカンでしょ。と、ちょっくら行ってまいりました(・∀・)ノ

■行き方
皆様御存知のことと思いますがアメリカという国は馬鹿みたいに鉄道網が整備されていません。発展途上国並みです。かつては世界最大の鉄道大国だったのに、本当馬鹿です。
どうしても自動車を使う必要があります。トーランス空港はロサンゼルス国際空港から南に20分程度(自動車)の距離です。
今回わたしはレンタカーで行きましたが、タクシーでもそんなに高額にはならないでしょう。バスもあるみたいですが、調べてません。
トーランスには日本人街があるようでして、日本食店や日本語の看板を割りと多く見かけました。



入場料:$5 月曜日休み
http://www.wmof.com/


YF-23 ブラックウイドゥII
YF-23デターーーーー(゜∀゜)ーーーー! (*´Д`)ハァハァハァ
ATF(発展戦術戦闘機)計画において、後にF-22として実現するYF-22に負けてしまったデモンストレーターです。
これは二号機。ノースロップのつてでここに展示されています。


YF-23ですよ。YF-23。いやあ、驚きましたね。本当。こんな小さい博物館に。私ね、最初知らなかったんです。
博物館のサイトみたら「YF-23」とか書いてあったんでビックリ。いやあ、本当マメに情報収集するものだな。と思いました。


YF-23はとても不思議な機体。なんというか「現実離れ」してるんです。未来的というかなんというか。
『あ、これ、F-22に勝つる可能性があるのはコイツだけだ』そう感じさせます。
スーパークルーズやステルスについてはYF-23のほうが上回ってたとも言われますしね。


ま、いろいろとバランスの面でF-22に軍配が上がったわけですが。例えば機動性です。
黒い耐熱タイルで覆われた珍しい機体構造ですが、これは下方からノズルが見えないようにしてるんです。赤外線シグネチャ対策ですね。
尾翼も水平/垂直尾翼を統合した斜め尾翼になってます。
こうした設計はステルス機としては優れたのですが、推力偏向ノズルが使えませんし、個別にスタビレーターを持っているのと比べてしまうと、ね。


YF-22/F-22はのっぺりしてたのに、でこぼこした特徴的な背中です(^^; 


ダイバーターがない設計はF-35とか最近良く見かけるようになりましたが、F-22にはダイバーターがあります。
YF-23では境界層を吸い取る穴がたくさんあいてます。(境界層=摩擦でエネルギーの落ちた空気流)


おう、なんかウェポンベイの設計やけに適当だなおいw
これ、なんか適当に蓋してるだけですね。本物のウェポンベイはギアの扉みたいに前縁の統一化が図られているはず。


潰れたカエル(;・∀・)


YF-17コブラ。さあまたもレア機です。YF-16に敗れ後に海軍戦闘機マクダネル・ダグラスF/A-18として復活しました。塗装は海軍機選定の勝者となった直後のものですね。
ホーネットによくにてますが、垂直尾翼の周りだけやけに小さい点が大きく違った感じを受けますね。


YF-17の独特のストレーキはコブラの愛称の元となりましたが、これ、溝あいてますよね。境界層の除去です。
この溝F/A-18にもちゃんとあるんですよ。凄く小さくなって溝というよりも穴になっちゃってるけど、ちゃんと継承されてます。


F-14Aトムキャット! うん。まあ普段ならベタベタするんだけど、隣がYF-23とYF-17だからね。すまん。あまり見てなかったw
なお、この3機は博物館と離れたところにあります。博物館のお爺ちゃんに「YF-23見たいんだけど」と、交渉したら連れてってくれました。
グラマンだけど今はノースロップ・グラマン。


F-5Aフリーダムファイター。これもノースロップですね。


ノースアメリカンF-86F
この機体は元航空自衛隊機。しかもラストフライトを飾った機です。塗り替えられちゃってますが(^^;


P&W R-4360 ワスプメジャー。4列28気筒、排気量71.5リットル、3500馬力! YB-35、B-36とかのエンジンです。
このエンジンがあれば富嶽飛んで...無いか(^^;


ノースロップJB-1Aバット。全翼機ですが巡航ミサイルのテストベッドです。もちろん実用型は人は乗りません。試作のみで終わりました。


まあ、あとこんな感じで(笑)


小さい博物館なので、長時間見学するということは無いんじゃないかと思います。
近くに戦艦「USSアイオワ」や、F-20タイガーシャーク(またノースロップ)を展示するカリフォルニア・サイエンスセンターもあるのでご一緒にどうぞ(・∀・)ノ

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