米国空軍航空自衛隊三沢航空基地航空祭

写真一覧（こちらにのみ公開の写真有り）

例年二十数万の来場者を数える三沢基地航空祭。岩国や厚木と言った他の米軍/自衛隊基地と比べて広いとは言えない駐機場はまるで通勤ラッシュの如くスシ詰め状態になるらしいが…今年はブルーインパルス２機の事故により、その素晴らしい演技が見れなくなってしまった三沢航空祭、例年よりも７〜８万人ほど来場者数が減り、ブルーが居るか居ないかを確認してただそれだけで帰った人も少なくなかった。それでも十数万人の人出なので混雑していた。が！！第８飛行隊オペレーションルーム(３階)でウチらは見学していたので、飛行展示等で前方の脚立オヤジに邪魔される事も無く、いきなり前に出られることも無い素晴らしい航空祭になりました。


前日に三沢に到着し、三沢空港の展望デッキから基地内を見ることにして階段を上っている途中「ぐごぉぉぉぉ」この音はF404アフターバーナー！(っぽく聞こえた)階段を駆け登るとF/A-18が機動飛行をしていた。明日の本番に控えた予行演習は雲一つ無い青空に爆音を轟かせていた。F/A-18の機動飛行が終了した後は続々と外来機がやってきた、F-15DJ(部隊マーク見ても分からん)一機に嘉手納のF-15Cが２機、C-1輸送機が到着した。あとは明日の航空祭当日を待つのみ。

さて、ここ三沢空港に発着している民間機を少しばかり撮影したので公開しませう。この空港はスポットがたった二つしか無いローカル空港で東京大阪間を一日６便が運行されている。運行会社は日本エアシステム。機体はMD80型とA300型の二機種だけであり、またローカル空港ならではの風景が見ることが出来る。グラウンドサービスの方が出発前に手を振って見送る様には最も馴染み深い羽田空港(近いから)とは打って変わり情緒を感じさせてくれました。軍民共同の空港だけあって他では撮れないA300とF/A-18とのツーショットも…




いよいよ航空祭当日。
朝７時塀を乗り越えて潜入し(嘘)まだ、人のほとんど居ないあいだに地上展示を片っ端から撮影…まずど真ん中に居たのはE-767AWACSとE-2CホークアイAWACSの二機が仲良く展示されていました。大きさは雲泥の差で、E-767のエンジンの直径とE-2の直径が同じぐらいに見えるほど！最新の円板廻し機を間近で見るのは初めてです。今年はアメリカ空軍のE-3Bと海軍の艦載型E-2Cと、日米とも主力のAWACSを展示すると言う面白い内容になりました。E-3Bは、内部の公開もしてたみたいです…僕が行った時にはやってません…(T-T)
以下は真正面からの写真ですE-767,E-2C(自衛隊),E-3B,E-2C(米軍)


さて、注目の戦闘機！戦闘機のためならどこへでも行くぞという人も少なく無いでしょう。まずは地元の戦闘機達…米軍第35戦闘航空団のF-16Cファイティングファルコン、尾翼のWWマークこそがSAMバスターズの証拠！最も危険な任務であるSEADを行なう精鋭部隊。このF-16はセンタータンク、AIM-9SIDEWINDER、AIM-120AMRAAM、そしてAGM-88HARM(だと思う…)を搭載するSEADパッケージで展示されていた。ちなみに、僕が思うF-16の最もカッコイイと思うアングルは真正面からです。なんか小ぢんまりしていてて可愛く思えませんか？

そして自衛隊の第３航空団第３飛行隊F-1支援戦闘機。武将の首が部隊マーク。F-2への機種更新が間近とあって三沢航空祭で大々的な扱いを受けるのは今年で最後…かもしれません。ASM-1対艦ミサイルを装備した状態で展示されていました。事実上今年の三沢航空祭主役の座に居座っている戦闘機でしょう。新型のF-2は展示されるはずだったのですが…配備が遅れ、結局航空祭から１週間後(実はちょうどこの文を書いている日)にようやく到着したようです。真正面から見ると下反角のついた肩翼が凄く特徴的。

同じく自衛隊第３航空団所属で黒豹が部隊マークの第８飛行隊。F-4EJ改ファントムIIを装備する飛行隊で今年で４０周年を迎える事から１機のF-4が特別塗装されており、黒い機体が非常に印象的で、全国の航空祭にも展示されたようです。航空祭前日に部屋で一泊させていただき、普段お世話になっているよっちーさんが機付け長を務められている機体でもあります。F-4の飛行を見るのは今回が初めてで、楽しみにしていました。


次ぎは外来機。
空母キティホークの艦載機VFA-195[Chippy Ho]所属のF/A-18Cホーネット。言わずと知れた海軍の主力戦闘機であり、今後厚木基地はコイツばっかりになることでしょう…少し寂しい…同じ厚木基地所属で高バイパス比で騒音公害も低く環境に優しいVS-21所属のS-3Bヴァイキング、そして図体がデカイけどどこか可愛らしい容姿のVAQ-136所属EA-6Bプラウアー…ただしコイツはターボジェットなのでアフターバーナーついて無いくせにうるさい…あとは先ほどのE-2Cホークアイ。海軍からはこんなところでしょうか。F/A-18、S-3、EA-6の正面写真です

航空自衛隊からは昨日確認した複座型のF-15DJイーグル、嘉手納空軍基地からはF-15Cが
やってまいりました。F-15Jってどこに行っても１００％いるのは気のせい！？やっぱりF-15はこのアングルから見るのが一番カッコええ！！もう萌え萌え…正面からはあんまり…このF-15DJは最後に基地へ帰るときの離陸を見ました。凄かったです。


他の展示機は米軍のC-130、自衛隊のC-130、デブで目立って人気が無くて待ち合わせスポットにピッタシなUS-1も居ました。散々悪態ついてますが今回US-1には一つ見なおした事があります。それは滑走距離の短さと低速時の安定性！加速し出したと思ったらあっという間に超低速で離陸し、翼をバンクさせてさよならを言いながら去っていきました。聞くところによるとUS-1Aの離陸速度は60kt…これはセスナの離陸速度に匹敵する！図体でかいくせに身軽なのには正直驚かされました。

あとはUH-1,AH-1,OH-6ヘリコプターにHSS-2、V-107やCH-47ダンデムローター機。前者の三機は帰還する際編隊を組んで去っていきました。あとは目立たない連絡機や大型機ぐらいです（爆


面白い物としてはT-4のコックピットを見ました。これが後座席、こっちが前座席のコントロールパネル。もっと面白かったのはT-2による稼動部の展示。T-2のコックピットに人が乗りエルロンやエレベーター、エアブレーキ、ギアの格納や展開を見せてくれました。ギアの操作は以外に大きな音がしてビックリ！

あとはCBU-87ディスペンサー爆弾。あらかじめ設定された高度で炸裂し２００発近い子弾をばら撒く対人爆弾。こちらは航空自衛隊の対空ミサイル３種類揃い踏み、スパロー、サイドワインダー、９０式対空誘導弾。対艦ミサイルも有りますが、どっちがどっちだかは分かりません(汗



さて、ここからは飛行展示になります。
地上展示を撮影した後、飛行展示は第８飛行隊のオペレーションルームの窓から見学しました。さて、僕的前評判で楽しみにしていたのは始めて見るF-4やF-1の展示飛行にF-15の機動飛行(さっき書いたけど結局情けないな内容でしたが)F-16にF/A-18…それにエアロック…早い話しが全部なのです(^_^;)
飛行した順番は忘れてしまったので…記憶に頼って書かれています。順番は信用しないほうが良いかも（汗

最初に飛び立ったのはT-4。T-4の飛行はプログラムに書かれていなかったのでおそらくは天候調査だったのではないでしょうか。

そして本番…まず飛び立ったのはオープニングフライトを行なうためにF-4,F-1,E-2,F-16が離陸していきました。F-4の編隊離陸の時に思ったんですけど…何故特別塗装機をこちらがわにしてくれなかったのかとチョッチ不満〜。でもカッコいいからヨシ！
初めて聞くF-4とF-1のアフターバーナー音はF-16等の機体に比べると静かな感じ(それでも十分うるさいけど)。E-2はプロペラの先端からグルグル巻の雲が発生しており、これも初めて見ました。

オープニングフライバイはF-4、F-1、F-16での編隊が見物でした。そしてコンバットピッチで減速ターンし各機着陸態勢に入ります。F-16が高迎え角でウィリー走行して減速するのに対しF-1、F-4はドラッグシュートを展開！やっぱりドラッグシュートを見るのも初めてだったりするわけです。
聞くところによると一度開いたドラッグシュートを格納するのは大変らしい。何でも筒の中に金属バットのような物で「本当にいいのか！？」って思うぐらい力いっぱいガンガン叩きこむとか。

地上に降り立った金属の猛禽は地上展示場所に向かい、エンジンを停止。降り立ったパイロット達には惜しみ無い拍手が送られます。街中に居ればただのオヤジ、今は羨望の的たる大空に舞う英雄。スーパースターのごとき扱いを受けています。あぁ！サインを求めてパイロットの周りに人垣が！
後で知ったのですがこの方は第８飛行隊の飛行隊長だそうです。


次ぎは…あ！2 o'clock highに機影を２つ確認機種識別…F-15Jイーグル！最も楽しみにしていたイーグルの機動飛行だ！１機がブレイクし滑走路上を低空でフライバイした。そのまま上昇しながら右旋回で雲の中へ…。その後、情けない機動を繰り返しただけだった…そして知らぬ間に去っていった。ああ…もう逝ってよし！(爆)まともなイーグルの機動飛行を見れずに終わったしまった。いまだにイーグルの高機動飛行は見たことがない…一番好きな戦闘機なのに。


横山ノックロック岩崎率いるエアロック。初め見てたときは感動を覚えました…もし可能ならばウイングマンになりたいものです。アピールをし乗りこみ滑走路へ向かいます。ちょうどピッツが滑走路へ入る直前にMD80が離陸するため滑走路を使用中で、ピッツと離陸するMD80というチョッチ変わった写真が撮れました。
さぁエアロックの演技の始まり！毎度の事ながら最初は離陸後イキナリ垂直に上昇するイーグルフライトを決めてウォーミングアップにはいります。
そしてアナウンスを務める娘の岩崎麻衣(同い年だったりする)ちゃんとの通信。
麻衣ちゃん｢Are you happy?｣
ロック氏　｢Yes I'm happy!｣
またそれですかい(-_-;)
飛行内容もいつもと変わらず技が冴えておりましたが、ロック岩崎の演技は今年で既に４回目！さすがに変わり映えしない内容に飽きが…(爆)逆を言うと４回も航空祭に行く人のほうが少ないわけですが。来シーズンの新技に期待しましょう。


おや？なにやらトラックが牽引してきたぞ、プログラムを見ると…F-1,F-4による模擬爆撃展示と模擬対空射撃だそうな。４基の対空機関砲が整列させられた。M61バルカン砲系列かな？２基編隊でF-4支援戦闘機が緩降下でこちらに向かってくると「ドゥルルルルルル！」機関砲弾を発射し薬きょうが大量に飛び出してきました。…当然空砲ですよ。そして降下の最低地点で(爆弾を投下し)上昇に転じ離脱していきました。Ｍ６１バルカンの発射音はまるで動物の鳴き声のようでした。フライトシミュレータで聞いている音とは一味違いますね。

この間にCH-47の飛行が有ったんですがあまり面白くなかったので省きます(爆)




本家がいない分がんばって欲しいブルーインパルスジュニアの出番です。なんかやってることが暴走賊っぽいんじゃ...（笑)なお、彼らはお昼休み返上で訓練をしているとか！ご苦労様ですね。例によって8飛行隊のオペレーションルームからの眺めていたので、普通の人は見ることの出来ない上方からだと、ブルージュニアの機動飛行(！？)が良く分かります。

F-16ファイテイングファルコンが滑走路へ向かいます。アフターバーナーの爆音を響かせ離陸！…先のイーグルのような低機動飛行なんぞしないだろうなぁ〜…っと心配する間でもなく…おお凄い量のベイパー！さすがファルコン！旋回のキレが良くドッグファイトを設計時から考慮していただけ有りますね。小柄なこの戦闘機はどこか知的な感じがするように思えるのは私だけでしょうか？まさに「知勇兼備」といった言葉がピッタシあてはまる素晴らしい戦闘機です！凄くカッコイイし…その素晴らしい飛行を終え着陸。

次ぎは米海軍の出番です。フーバーとあだ名されるS-3BにF/A-18Cが飛び立ちます。どうやら空中給油のようですね。S-3とEA-6の空中給油なら何度も見たのですがF/A-18への給油は初めて。３時の方向からやってきました。２機の海軍機が！しっかりホースで繋がれております。高度に訓練されたパイロットはいとも簡単に成し遂げております。（基本的に密集編隊と同じなのですが）

空中給油が終わった後はF/A-18の機動飛行です。｢自分の愛機こそ世界最高さ！空軍の似たようなヤツなんか目じゃないぜ！｣と、豪語する海軍パイロットのことです。F-16に負けじとその素晴らしい性能を披露してくれる事でしょう。
…まさしくその通りでした。アフターバーナーで真っ赤に燃え滾るエンジン、コックピット側面のストレーキや翼端から流れ出るヴェイパーもう萌え萌え！！F/A-18お得意の高迎え角飛行も披露してくれました。その気になればF/A-18は90度近い角でも飛行可能なのです！そして高迎え角で低速のままエンジンパワーを上げると加速しながら上昇するし…ホンマすごいやねぇ。

個人的にF/A-18は２番目に好きな飛行機でもあります。


最後のフライトはF-1支援戦闘機によるラストフライバイです。９機が離陸するために滑走路へ向かいます。これだけ居ると凄い迫力…そして離陸。２機ずつ４回と１機が飛び立ちました。今年で最後だけにパイロットも気合が入っている事でしょうね！しばらくすると遠くから９機でアローヘッドフォーメーションを組んでやってまいりました！うぁ〜〜…これほど密集した大編隊は凄い…厚木名物｢ダイヤモンドオブダイヤモンド｣とはまた違った凄みがありました。

これで航空祭は終了です。各機お家ヘ帰る為に続々と離陸していきます。

中でも目を引いたのはF-15の離陸！スゴイ！スゴイ！スゴイーー！噂に聞く一気に60度までピッチを上げて離陸する力強い姿には想像以上のものがありました。機動飛行を見せてくれた千歳のF-15Jはやる気がないのか何なのか低機動飛行しやがったので消化不良気味だったのですが…F-15DJ離陸直後のハイレートクライムが見れただけ良かったです。ホントバカみたいに強力なエンジン積んでるよなぁ〜(笑)

最後に、１日中(って言うか３日中)ずっと一緒にご同行してくださったAERさんとおかめさん、ありがとうございました。




ムービーギャラリー
戦闘機の機動飛行など動きの有る飛行を動画で撮影しました。
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ＢＡＣＫ