アエロバティックス2001。この日を楽しみに一年間生きてきたと言っても過言ではありません。クレイジーとしか言いようの無い演技飛行は見るものを驚かせ、感動すら感じます。さて、二日間参加しましたが、写真・レポート公開は一日としてしまいます。写真を見て曇ってれば一日目。晴れていれば二日目です。
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主な選手と機体の紹介です。


ピーター・ベゼネイ選手。愛機はEX-300S
今グランプリの優勝者です(V2!!)。この写真ならかろうじてわかりますが、鼻の下にヒゲを蓄えた紳士でありますが…演技を見るととても紳士とはおもえません。もう狂ってる(笑)。優しいメロディにあわせて優雅で切れのある演技は確かに他のパイロット達の演技の上を行っておりました。この人のEX-300はまっすぐ飛ばずに横に飛んだりします。(笑)
今年はユルギス選手が欠場でしたが、次回大会では1,2回優勝者ユルギスと、3,4回優勝者ピーターの対決が楽しみです。



クラウス・シュロット選手。愛機はEX-300S
準優勝のこの人はピーター選手とおなじEX-300を駆り、力強い音楽に合わせて演技飛行をしました。演技開始直前に、ハートを描き、描き終わったら頂点からスモークを出しながらスピンし、ハートを半分に割った演技は会場から大きな笑い声と拍手が巻き起こりました。ちょっと写真の二日目はギザギザが失敗ぎみですね(^^;
普段はルフトハンザ航空でA340を飛ばすキャプテンだそうで。ちなみに私はこの人を応援してました。


ニコライ・ティモフィエフ選手。愛機はSu-26
機種はSu-26。テンポの速いアレンジされた母国ロシアの音楽家チャイコフスキーメドレーでスピードに乗った動きにキレのある演技を行いました。最後にコブラっぽい機動も飛び出しました。上の写真でもわかるとおり、カクっと曲がってますね。音楽に合わせた飛行という見地では最も記憶に残る演技でした。今回唯一のロシア入賞者。スホーイ勢はちょっと元気がなかったかな…?



スベトラナ・キャパニナ選手。愛機はSu-26
司会の…いやDJって言ったほうがいいかな?さかんに「キャパニナ選手はとても美しい女性…」と喋っていましたがそのとおり。年齢が32と私的の好みとしては(爆)高めですが、若い頃はきれいであったのだろうと容易に予想がつきます。今回は恩人の死の後だそうでレクイエム系(?)の音楽に合わせて演技を行いました。結果はなかなかの高得点で、上位にランクインしました。


リーダー:ジリ・トラスティ
レフトウイング:ジリ・サラー
ライトウイング:ミロスラフ・クレイチー
ソロ:ダニエル・ボロック
チーム名フライングブルズ。愛機はZLIN-50LX

チーム部門優勝のフライングブルズは4機編隊で優雅な演技を披露。ダイヤモンド編隊の全体がハンマーヘッドを行うというとんでもない演技を披露。コークスクリューもバックトゥバックと組み合わせたもので、40年の歴史を誇るチームにふさわしい実力を見せ付けてくれました。青い塗装が綺麗ですね。リーダの年齢は、なんと65歳!!今回で最後の公式フライトということでリーダーの引退式も行われました。




ポール・ボンホムとスティーブ・ジョーンズ選手。
チーム名スホーイデュオ。愛機はSu-26。

イギリスのチームながら赤い星の入ったSu-26を駆る2人。なんつーか。この人達の編隊は…間隔が狭いっていうかくっついてる(笑)上の写真を見てもらえばわかるように、手をつないで飛行しているようにすら見えます。編隊飛行だけではなく会場正面左右対称に広がりそれぞれがシンクロしているような軌跡をもつ演技も。


アエロバティックス
彼らの演技の採点は5人のジャッジが行い、テクニック・アーティスティック・ポジションの3種類得点がつけられます。パイロット個人が選んだ曲にあわせて空を舞うアエロバティックスは下限高度30m。上限高度930m。左右1000mと前後1000mの空間で行わなくてはなりません。制限時間は4分間(チームは15分間)でそれ以上でもそれ以下でも減点がされます。

ピーター・ベゼネイ選手ナイフエッジスピン (お勧めムービー)1.1M
ニコライティモフィエフ選手ラムシェバック  (お勧めムービー)603k
スベトラナフェデレンコ選手トルクロール〜テイルスライド1.5M
数十連続ロール1.4M
スホーイデュオ編隊1.1M
スホーイデュオ バックトゥバックローリング (お勧めムービー)877k
フライングブルズ ダイヤモンドフォーメーションハンマーヘッド1.8M
スベトラナフェデレンコ選手お尻フリフリ〜演技終了1.2M

そして、これらの演技が終了すると、観客席目の前でパフォーマンスを行って挨拶を行います。挨拶はパイロットのサービスなので採点基準にはなりません。何度も繰り返してやる人もいれば、一発すごいのを決めてくる人もいます。中にはナイフエッジをしながらこちらに手を振ってくる驚異的な選手も…( ̄□ ̄;)
つーか、飛行機が建物よりも低い高度を飛んでいいのだろうか…(汗)



エキシビジョン
エキシビジョンは大会とは関係ナシに観客を楽しませるためのフライトを行います。いや、脅すためと言った方が良いかもしれません(笑)


ピーターベゼネイ選手のテープカット
背面テープカット(お勧めムービー)1018k
この3枚の写真を見てもらいたい。ピーターベゼネイ選手が、約3mの高さに掲げられたテープを機体でカットするとんでもないフライトです。最初は水平飛行。2回目は横滑り。3回目は背面と徐々に過激になり、見ている人達をハラハラドキドキさせていました。もう、狂ってる。クレイジーとしか言いようがありません!(笑)



ピーターベゼネイ選手のスラローム
電柱スラローム(お勧めムービー)1.2M
もう。マジに狂ってる…ほんと狂ってる…フジテレビと書かれた二本の支柱がありますよね。あれでスラロームやりました。もう何も言うことはありません…てか開いた口が塞がらないというのは、こう言うんでしょうね…

クラウス・シュロット選手のナイフエッジ
機体がこすりそうな高度で真正面を通過し…このオッサンやってくれましたよ。会場を抜けると山の間に降下して墜落を模擬!
え!?えぇ!?っとおもったらグルグル元気回ってに出てくるし…(笑)



スベトラナ・キャパニナ選手のダイブ
会場右から急降下して、正面で急上昇!コースの真ん中で撮影を行っていたカメラマンは、危険を感じてかカメラをほっぽって逃げ出しました。ありゃ怖いよな……コースの真ん中にカメラだけ立っているのがわかるとおもいます。絶好のアングルだったはずですが…彼はものの見事にそのチャンスを逸してしまいました。しかし誰も彼を責め立てられません(笑)



ブルーインパルスジュニア
航空自衛隊ブルーインパルスは来ませんでしたがジュニアは来ました。その小さいバイクでオーバルコースを一週するのはたいへんだったでしょうね…NSX(?)とレース中のブルー(ウソ、先導車です)。


ミュージカル
これもエキシビジョンの一つで、最後のメインイベントです。
半身不随になった少年と、その少年のおもちゃである飛行機のお話をミュージカル仕立てで、競技参加選手総出で舞台演技をおこないます。


スホーイデュオ クロスブレイク(お勧めムービー)196k
スホーイデュオ タッククロス(お勧めムービー)369k
鳥が大空を駆け巡る情景を2機のスホーイデュオが演じます。歩くことのできない少年の夢…大空を鳥のように駆け巡ること。




フライングブルズ バックトゥバック&コークスクリュー(お勧めムービー)1.9M

ある夜、おもちゃの飛行機はおもちゃであることに飽き、大空へと舞い上がります。エアラインをイメージするゆったりとしたフライングブルズの演技。ちなみに下では金髪のおねーさんが、生で歌ってます。


戦闘機をイメージした急降下〜急上昇(お勧めムービー)2.2M
エアライン飛行機になってみると、自分が航空会社のおもちゃになっていることに気が付き、巣を守る鷲(戦闘機)に変身する。複数ののエクストラやスホーイが次々と高空から急降下して非常にスピーディーな展開になる。うねりを上げながら降下する姿はまるでスツーカみたいでした。


そして、最後は無茶をした反動で自らの体を蝕んでしまい、木の葉のように落下します。
そして朝になるとおもちゃの飛行機は窓の下に落ちていました…

概略はこんな感じですが約30分はあったはずです。



参加選手フライバイ(お勧めムービー)5.0M
そして、最後は気合の入った参加選手らによる一斉フライバイ。お客さん一人余すことなく拍手や歓声で彼らの演技をたたえます。


アエロバティックスは自衛隊や米軍の航空祭とは違い、二日間で\3500の観戦料が発生しますがそれに見合う環境があります。段差の在るスタンド席のおかげで通常の航空祭のように脚立を使う人もいませんし、どこからでも美しい演技を存分に楽しむことができます。そして何度も書いておりますが「狂った」と言っていも良いほどすばらしい演技はここ、茂木でしか見ることができません。ぜひ、一度観戦されてはいかがでしょうか?価値観が根底から覆されますよ(笑)


最後に、すばらしい演技を見せてもらったピーターベゼネイ選手、スベトラナキャパニナ選手、ニコライティモフィエフ選手、クラウスシュロット選手、ビクトルチュマル選手、アレクサンダークロトフ選手、セルゲイラクマニン選手、ミハイルマミストフ選手、スベトラナフェデレンコ選手、チームスホーイデュオ、チームフライングブルズの方々に感謝の意を表します。また来年もぜひ茂木に来てください。





…そして、いつの日か選手の中に自分の名前を…

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