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F-2C戦闘機。F-2スーパー改を押しのけて採用された。課題であった戦闘機としての能力が大幅に向上。
【航空自衛隊】
F-4EJ代替F-XにF-2C要撃型を採用決定


老朽化したF-4EJに代わる次期要撃戦闘機F-Xが、10月3日F-2Cが初飛行に成功したことにより、事実上F-2Cに内定した。

新田原301飛行隊、那覇302飛行隊にそれぞれおおよそ20機、合計40機程度の配備が見込まれている。
まだ契約調印は行われていないため、航空自衛隊への納入はおそらく来年度以降。

F-2CはF-2Aに比較し空対空に特化した改良を受けている。
まず第1に胴体側面に水平カナードの装備が目に付く。またエンジンがF-110-IHI-229推力偏向エンジンに換装されたことにより、きわめて機動性が向上した。失速後のポストストール性にも優れており、実に迎え角80以上でも安定した操縦性が保たれている。これはすなわち、'コブラ機動'が可能な事も示している。エアインテークも高迎え角時での対応策がとられ、やや大型化している。

F-2Aに搭載されているJ/APG-1フェイズドアレイレーダーはAAM-4(99式対空誘導弾)の中間誘導のアップデートが不可能であり、AAM-4の運用が課題で有ったがJ/APG-1(v)レーダー搭載により解決している。またレーダー視程も大幅に向上していると言う。J/APG-1とJ/APG-1(v)との差異は他には無い。また、以降生産されるF-2A/Bも順次J/APG-1(v)レーダーへと換装される。

垂直尾翼下の後方警戒レーダーも搭載されており、写真でも分かるように尾部が非常に長くなっている。これはJ/BAPG-2後方警戒レーダーであり、おおよそ3-4海里の索敵距離があると思われる。J/BAPG-2には、AAM-5のキューイング(照準)が可能となり、後方もカバーしたきわめて広範囲角照準が可能となる。また、初号機には搭載されていないもののIRSTが標準装備される。

なお、那覇空港周辺では配備機がF-4EJからF-2とエンジンの出力が向上したことにより騒音が増すのではないかと不安が生じている模様。
しかし実際のところ、ターボジェット2基のF-4EJから単発ターボファンのF-2になることにより騒音もやや軽減されると思われる。

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