SPECIAL DELIVERY


A編隊:F−22Aラプター「オースティン」
任務:SWEEP(敵戦闘機の掃討)
隊長:NIWATTI


B編隊:F−16Cファイティングファルコン「ビューイック」
任務:SEAD(地対空兵器制圧)
隊長:GZ

B編隊:F−117Aナイトホーク「コルベット」
任務:STRIKE(原子炉の破壊)
隊長:MAYA

目標:原子炉攻撃

近未来第三次世界大戦…ドイツでは全国規模で戦線が張られていた、我々の任務は核兵器への転用が可能になるPu239プルトニウムを産出する原子力発電所を破壊する事にある。現在、原子炉は操業を停止しており被害を最小限に食い止める事ができる。操業開始後では遅い。チャンスは今なのだ。


niwatti率いるオースティン部隊4機は早くも目標上空に到達した。機体は最新鋭の最強ステルス戦闘機F−22ラプターだ。搭載ミサイルも最新のAIM-120R,AIM-9Xで現時点で考えられる限り最高の武装だ。この戦闘機を上回る機は存在しない。


niwatti「フランカー&フルクラムが1,2,3,4,5…10機以上いる、これは大変だぞ…オースティン2、左へブラケット!オースティン3,4右へブラケット!各機、攻撃を許可する…」

「1,2,3ラジャーエンゲージ。FOX3!」

全機一斉にAIM-120AMRAAMミサイルを発射する、しかし1発ではない、各目標に1発ずつ2〜3発発射するのだ。4機から放たれた合計9発のAIM-120はロシア戦闘機に向かって飛翔していく。ミグやスホーイのパイロットはこの時になってようやくF-22の位置が特定できた。それ以前にF-22のレーダー波を捉えており接近中なのには気付いていたが、レーダーには全く反応が無かったので相対距離は分からないでいたのだ。しかし、特定した時点ではすでに目視圏外ギリギリ数キロメートルの位置に近づかれていた。この位置から発射されてはたまった物ではない。AIM-120の射程50km、速度はマッハ4、数秒後には一大事だ。全機一斉にチャフをばら撒きながらブレイクして回避を試みるが、最新型のAIM-120はそう簡単に逃げ切れる物ではない、あっという間に爆発が数ヶ所で起こり、7機が撃墜された。残りの敵機にもさらにAIM-120R,AIM-9Xを発射する。この2次攻撃で全機が掃討された。反撃のチャンスを与えずに一瞬にしてniwatti部隊は全ての敵機を撃墜した。果敢にもミサイルを発射してきたミグがいたが、レーダー、赤外線ともに対策が取られているF-22はかろうじてながら回避する事に成功し、損害はゼロだった。

niwatti「ベリーグッド、全機編隊にもどれ。オースティン、敵機掃討終了。以後は上空の警戒にあたる。」


数分後、GZのF-16Cワイルドウィーゼル部隊4機が展開する。敵のSAMレーダーに探知されないよう超低空飛行で。谷間をくぐりぬけるような素晴らしいナップオブジアースだ。搭載している武装はクラスター地域制圧爆弾6発。


GZ「ビューイック全機に告ぐ、後続しているF-117が撃墜されたら、それは我が部隊の責任だと思え、MAYA機の命運はビューイック部隊が握っている。ブレイク!」


高度に訓練されたビューイック部隊は原子炉近辺に位置するありとあらゆる対空火器に襲撃を掛けた、隊長のGZは最も危険な最新のSA-13SAM陣地へと向かった。地面がほとんどすれすれなほどの超低空飛行でだ。目標に近づくと急激に機首を上げて爆弾を放り投げるLOFT爆撃!

GZ「ボムズアウェイ!」

4発の同時に投下された爆弾は放物線を描き一旦上昇し、そして落下していく。地面が近づくと気圧信管が作動し数百発の子爆弾に分裂し、辺り一面に爆弾の雨が降り注いだ。SAMのレーダーもミサイルランチャーも完全に沈黙。

GZ機はもう一つのSAM陣地に向けそのまま突撃した。先ほど急激な上昇を行なったので、SAMレーダーに補足されてしまった。数秒後、SA-13が火を吹いた。

GZ「SAMランチ2オクロック!エンゲージディフェンシブ!!ブレイク!チャフ、チャフ!」
GZのF-16Cはアフターバーナーを最大に炊きほぼ直角に機首を上げてチャフを数発ばら撒く。懸命に回避するF-16Cの努力あってかミサイルはチャフへと方向を変えた。そしてF-16Cの後方で爆発した。

GZ「アイムヒット!アイムヒット!爆発の破片を食らった、損害軽微支障無し、」

GZ機は今度は急降下に入りSAM陣地に向かって突撃し、こちらにも4発のクラスター爆弾を投下した。下では小さな爆発が断続的に起こり全てのミサイルとレーダーを撃破した。
この間ビューイック部隊の他機は対空機関砲を完全に制圧していた。

GZ「任務終了、編隊にリジョインせよ、帰還する。」

「ビューイック1、こちらビューイック2了解…うわ!ビューイック1、右水平尾翼が半分吹き飛んでいるぞ!!」
GZ「ん?…ぎゃ!…さっきのミサイルか…それにしても全く操縦に違和感が無いぞ、さすがフライバイワイヤ操縦装置だ。」
本来なら舵を破損したらバランスを崩し水平飛行すら難しくなるのだが、フライバイワイヤ操縦装置がエンジンや操縦系統を微妙に自動調整し、パイロットに負担をかけずにいるのだ。


さらに数分後、ようやく私の搭乗するF-117ステルスが目標上空に到達した。前方監視赤外線装置FLIRで目標の原子炉をLOCK-ONする。そしてレーザーを照射し、2000ポンド(908Kg)レーザー誘導貫通爆弾を2発投下する。緩い左旋回を行ないレーザーを照射し続ける。着弾まで5,4,3,2,1…

MAYA「ニュークリアプラントデストロイ!」
LANTIRNに破壊される原子炉が映った。任務は終了だ。

MAYA「コルベット帰還する。」

この後、ロシアは「アメリカ側の非人道的な原子力発電所への攻撃により民間への電力供給ならずとも、取り返しのつかぬ多大な環境汚染を引き起こした。」と発表したが、事実は定かではない。



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