空母ホーネット博物館 2011年
USS HORNET MUSEUM - Alamedea

サンフランシスコにほど近いアラメダという小さな港街に、エセックス級航空母艦「ホーネット」がそのままホーネットミュージアムとして一般公開されています。
USSホーネットは戦艦「大和」攻撃などにも参加し、戦後はジェット機の運用に適応するためアングルドデッキ改修が行われ、1970年まで現役を務めました。退役前の最後の花道としてアポロ11号の宇宙船回収の任務も担いました。



■行き方

アラメダはかつてアメリカ海軍の大規模な航空基地がありましたが、現在では閉鎖されています。いまではこのUSSホーネットと、その周囲に輸送艦が停泊している程度の小さな軍港となっています。
ホーネットミュージアムは、やや行きにくい場所にあります。サンフランシスコに滞在している場合、湾を挟んで対岸に行かなくてはなりません。もっとも簡単、かつ早く行くにはBART(鉄道)とタクシーを利用すると良いでしょう。バスはお勧めできません。ホーネットミュージアム近くにバス停はありませんので、かなり歩くことになります。
サンフランシスコ市内の適当なBARTの駅からRichmondまたはPittsburgh行きの列車に乗り「12th St/Oakland City Center」駅で降車します。「Oakland」という名称の付いた駅は複数あるので要注意。Oakland City Centerは地下駅です。地上にでるとタクシーの車列が見えるはずなので、運ちゃんにUSS HORNET MUSEUMへ連れてって貰いましょう。
ただ、運ちゃんがホーネットミュージアムの場所を知りませんでした。プリントした地図まで用意したにも関わらず、場所の指定に大変難儀しました。別のタクシー運転手と場所の話し合いする始末(笑) 5分くらい場所を説明してようやく分かったようで、その後はスムーズに行くことができました。ネットを検索すると同様の体験された方がいらっしゃるようなので、できる限り地図は持って行った方が良いでしょう。タクシーの乗車時間は15分。運賃は10ドルと少しで、チップ込みでも15ドル掛かりません。
帰りもタクシーを使うことになります。「●●時に迎えに来てくれ」と、お願いしたところ名刺を戴きました。電話してくれとのことでした。
「英語で電話こわいいいいいい><」という方は、博物館のお兄さんに名刺を見せて電話をお願いしましょう。(兄ちゃんめっさ喋るの早くて、全然聞き取れなかった...)
なお、艦内はバックパック等の持ち込みは禁止です。大きめのカメラバッグはOKでした。クルマに置いてきてくれ言われましたが、タクシーで来たと事情を話したところ受付で預かって貰えました。
サンフランシスコ市内からの所要時間は1時間を見ておけば十分です。

大きな地図で見る
入館料は15ドル。その他の情報は公式サイトを確認してください。
http://www.uss-hornet.org/
(本来は風情を楽しもうとフェリーを使ってアラメダへ行くつもりだったのですが、悪天候だったためBARTにしました。実際BARTの方が楽だと思います)

■飛行甲板



お、久々のF-14トムキャット。サイドワインダー、スパローにTARPS偵察ポッドという、何をしたいのかよく分からない兵装が搭載されていました。
ソ連消滅後、艦隊防空?なにそれ?おいしいの?時代になってしまった後は希代の迎撃戦闘機も偵察機・攻撃機化してしまいましたが、フェニックスが搭載されていないことに悲しみを感じてしまいます。
ちなみにF-14は米国にとって仮想的のイランで運用されていることから、博物館入りの際は厳重な部品管理がなされています。
この機は湾岸戦争において作戦に参加したようです。ちなみにUSSホーネットはF-14を運用したことはありません。F-14とホーネットの就役・退役は殆ど入れ替わりですね。



F-8クルーセイダー。はじめてみる飛行機の興奮度は異常(^ω^ )
機首に集中搭載された4門の20mm機銃。ラストガンファイター。主翼の取り付け角が動く、翼端格納時にも飛行可能。変態クルーセイダー。
F-8はエセックス級においても運用可能でした。


FJ-2フューリー。はじめての飛行機が続きます。 博物館の外から機首部だけ見えるのですが、普通にF-86かと思いました。


TA-4Jスカイホーク。 VC-8レッドテイルズという飛行隊の塗装が施されています。2003年までA-4を使用し、最後までA-4を運用した飛行隊だったそうです。
レッドテイルズは見てのとおりアドバーザリー飛行隊。仮想敵役ですね。
天気が良ければA-4の背後にはサンフランシスコの町並みが見えていたはずなのですが...。


T-28B トロージャン練習機。空自も評価用に1機だけ持っていましたが、こちらは着艦フック付き。


SH-2シースプライト哨戒ヘリ。


SH-3シーキング哨戒ヘリ。シーキングはジェミニ計画・アポロ計画において宇宙飛行士を回収する役割を担っています。
ちなみにこの機体、ビューロナンバー148999は、映画アポロ13において出演したようです。


F-4JファントムII 残念ながらF-4はホーネットでは運用されていません。


S-2Bバイキング哨戒機。


艦首方向をのぞむ。

■格納庫


朝一番で入館後、最初に艦の説明や艦内における注意事項の説明を受けました。
CV-12ホーネットはエセックス級空母4番艦として太平洋戦争中期の1943年に就役し、戦艦「大和」撃沈などにおいても大きな役割を果たしました。
総撃墜数668機、地上撃破742機、艦艇撃沈は大和、空母(飛鷹?)、軽巡洋艦含む126万9710トン...。
てかさすがにJAPはねーだろ。JAPは(^ω^#)


TBM-3E アベンジャー。 上にも書きましたが、ホーネットは大和攻撃に参加しました。
もちろん解説文にもその事が書かれており、スーパー・バトルシップ・ヤマトとか書かれてます。空飛びそう(笑)
ホーネットを飛び立った第17雷撃隊のアベンジャーが大和に魚雷を命中させており、撃沈の戦功によってなんとか中尉、なんとか少尉ら(書くのめんどくせw)がシルバースター章を授与されています。


レストア中?だったUS-2Bトラッカー哨戒機。エセックスは大戦後は対潜空母として活躍しましたから、トラッカーは重要な艦載機でした。



このカプセルはジェミニ計画において使用されたものです。


こちらはそのあとのアポロ計画のもの。中身が適当な造りすぎて、どこまでリアルなのかは不明(^^;



さて、この展示はちょっと面白いですよ。「移動検疫施設」はアポロ11号の乗員を隔離するための施設でした。
なぜか?それは月面に未知の生命体がいるかもしれないと思われていたからです。クルーが病原菌などに汚染されていないか、ここで検査を受けました。
2012年8月25日、アポロ11号のニール・アームストロング船長が亡くなられました。合掌。

UH-34Dシーホース。


HUP-1レトリバー わんわんお(∪^ω^)


F11Fタイガー。これ、前日のサンフランシスコフリートウィークで展示されていました(笑)


ブリッジ最上階の管制室より。空母の着艦・発艦などはエアボスという偉い人が責任者となり、ここでコントロールされます。


操舵室。ちなみにちょっと太った退役軍人のおじいさんが案内してくれました。海軍じゃなくて陸軍出身みたいです。


航法室?忘れたw

■艦内


艦内はとても広く、まったく狭さを感じさせません。かなりのエリアが公開されており、歩いてまわるだけでも結構な時間を必要としました。多分全部はまわっていないと思います。前日にガトー級潜水艦パンパニートを見学したのですが、エセックス級空母のあまりの広さに笑ってしまいました。絶対潜水艦は乗りたくない(笑)
厨房と寝室が隣り合っており、寝るのに耳栓が必要そうです。


艦内の教会と図書室。


工作室。魚雷をここで組み立てて上の格納庫へエレベーターでおくります。



もちろん艦内には医療施設が完備しています。一般のベッドは3段の吊り下げ式でしたが、こちらでは二段でベッドも固定式になってますね。
手術室、眼科、歯科、なんだかよくわからない研究室までありました。

カタパルトのシリンダー・ピストンの部分? 中に入れなかったのでよく見ることができませんでした。

■おまけ サンフランシスコ国際空港 航空博物館



サンフランシスコ国際空港のロビーには航空博物館が設けられています。
残念ながら月曜日は休館日だったようで、中にはいることはできませんでした。
チェックインして時間があるようでしたら、ぜひ立ち寄ってみてください。


さらばサンフランシスコ!
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