2006年 Royal International Air Tattoo RIAT 2日目 土曜日 エアショー本番前半

いよいよ本番の始まりです。レンタカー…よりによってKIA(戦死者ではなく韓国製)ふざけろ(つд`) …をかっ飛ばし早めにエアショー会場へ向かいました。
幸い予想していた渋滞はほとんど無いと言ってもいいレベルであり、入場の時間まで暫く待つ事になりました。
飛行プログラム開始前は地上展示を見て回っていたのですが、それについてはまた別の機会で。

天候はあいにく曇り空が広がっていた(非常に寒かった)のですが、フライトディスプレイが開始される10時前から急速に良化し、11時ごろには雲ひとつ無い天気になりました。

まず、RIAT2日目本番のプログラムからどうぞ。


もう涙が出そうなほど充実しすぎているプログラムです。



あれ、いきなりプログラムを無視してキャンベラPR9が離陸しました。キャンベラはプログラムによると5時過ぎなんですが…(笑)
キャンベラっていかにも「ジェット黎明期のイギリス!!」という形をしていると思いませんか?
その源流は1945年にもさかのぼる事が出来る古典爆撃機機なのですが、この機体、私は保存機か何かと思っていたら
れっきとした現役偵察機でした。湾岸戦争、アフガニスタン空爆、イラク戦争でも従軍し、偵察活動を実施しました。
PR9とはフォトとリコン、写真偵察という意味です。とはいえ、さすがに本年で退役が決まっており、RIATが最後のエアショーであったそうです。

しかし、古いジェット爆撃機機とはいえ動きは中々のもので、戦闘機顔負けの機動に大変驚きました。
また、ハイスピードパスでは例のもわっ!っとしたベイパーを出すなど驚きました(撮影はできませんでした)



オランダ空軍のデモンストレーションチーム所属のピラタスPC-7Bです。
オランダはレッドアローズやパトルイユスイスのような多数編隊のチームこそありませんが、
F-16やAH-64そして本機による単機のデモンストレーションチームを保有しています。

ピラタスのターボトレーナーシリーズはRIATでも沢山の種類が地上展示・および飛行展示を行いました。正直ウザいぐらい(笑)
順を追ってこの練習機に触れて行くとしましょう。



イタリアのアエルマッキM346ジェット練習機、分かりやすく言えばイタリアのT-4です。
ブルーの塗装と形も悪くないのですが、いかんせん小さい上に高度が高く写真栄えがしませんでした。
動き的にはT-4以上のものを感じました。
この機体は戦闘機並みの武装が施せる優れた軽攻撃機にもなりますが、それについては後日ファンボロー特集にて。




さぁさぁやっとやってまいりました。本日最初の戦闘機。ご存知F/A-18Cホーネットです。離陸からいい機動してました。
機体については説明不要と思います。ただし所属は米海軍ではなくスイス空軍です。





この時間帯、雲がかなり薄らいでいましたが、F/A-18がそれを吹き飛ばしました。
薄雲を切り裂くようなベイパーは迫力満点でした。
テイルスライドするわ、低空、低速で意味不明なあり得ない動きをするわ、これが本当にレガシーホーネット!!?
岩国で見たスーパーホーネットに負けない機動にショックを受けました…これがヨーロッパクオリティなのか…。

ハッキリ言ってどこかおかしいです。このパイロット(笑)



ええええええええええ、ちょっとおまえらああああああああ(笑)
The Utterly butterlys wingwalking team ウッテリーバッテリーズ? イギリスの民間エアショーエンターティナーです。
背面飛行するわ、踊るわ、もう滅茶苦茶(笑)
ちなみに上に乗っかってる人、美人のお姉さん達です

(証拠 公式サイトから勝手に拝借)

http://www.aerosuperbatics.com/

ねえねえボクと一緒に日本にも来ない?(来ないって)



スロベニア空軍所属のピラタスPC-9MさっきのPC-7とよく似ていますね。分かりやすく言うと、Su-27に対するSu-35な機体です。
先ほど出ていたピラタスのPC-7は、航空自衛隊の次期練習機としてわが国に売り込みが行われました。




昨日飛びそうで飛ばなかったRAFトーネードGR4が離陸しました!離陸しただけでどっかへ消え去りました!(笑)


と思ったらすぐにハリアーGR7/9Aが離陸します。7だか9だかハッキリしてください。
RAFのハリアーデモンストレーションチームです。


2005年のネリスエアショーでAV-8BハリアーIIプラスの機動展示を見ましたが、あちらはどちらかというとVTOLデモといった感じで、
こちらはハリアー機動デモといった感じでした。普通の戦闘機に勝るとも劣らない機動を実施してくれました。
右の写真、向かって左のノズルから盛大に煙が吹き出ていたのですが、これはなんでしょう?
米のハリアーにはこのようなものは見られませんでした。昨日や翌日、
さらにはファンボローエアショーのハリアーデモフライトでも同じ現象が見られました。


最後はこんな姿勢でアプローチして短距離着陸しました。恐ろしい(^^;



ハリアー着陸後間髪をいれず先ほどのトーネードGR4が高速で突っ込んできました!
ゆっくりとメモリーの入れ替えしてたら…これだから海外エアショーは忙しすぎて困る。もちろん最初のパスは撮り逃しました。
とりあえず可変後退翼の分かるショットを3枚。

機動的には無難といったところですごいとも思いませんでした。F-15Jの方がすごいよ。自衛隊のF-15背面にはぜーったいにならないけど。
珍しいだけで個人的に今ひとつ。
トーネードって全長がやけに短く感じません?実際その通りで小さくて写真撮影するには難しい戦闘機でした。



Q:ハインドD!? ロシアのガンシップが何故ここに!?

A:エアショーだからさ。



Mi-24Dではありません。Mi-24Vです。しかもロシアではなくチェコです。
ロシア製の兵員輸送兼攻撃ヘリコプターという独自のタイプのヘリコプターで輸送能力と攻撃能力の両方を追求した大型のヘリコプターです。

ハインドの特徴はなんといってもローター音。
「チュンチュンチュンチュンチュン」 つい口ずさみたくなるような、かわいい音がします。(笑)
ディープブルーにタイガーミート。機体はキモイ(コックピット部)のですが、塗装はなかなかカッコいいと思いませんか?

機動的にはこれだけの大型機ですし、お世辞にも良いとはいえませんでした。
RAFのヘリコプターの機動が神掛かってただけに余計印象薄でした。



マーリンHC3どうでもいいヘリコプター。
ハインドよりかはいい動きをしてたのですが、注目度が低いのでどうでもいい(笑)



レッズ(浦和ではない)が離陸します!うーんいよいよです。
ですがその前に、後ろにいる…。



ユーロファイターだあああ!RAFのTYPHOON F2です。
これ、ノートリミングです。RIATは最前列から滑走路までの距離が恐ろしく近いのです。
しかもFRIAT会員席は高さがあるので余計近く感じます。


そうそう、こういうアングルが撮りたかったのよね。


左の写真、なにか漏れ出しています。
ええい、言ってしまえ。私の美的センスにあわない。カッコ悪い。
今現在、航空自衛隊FXにこいつの名前があがっていますが、こんなの採用したら私は防衛庁に100回抗議の電話します。

嘘。しません。

機動はまぁまぁと言った所でしょうか。最新戦闘機らしい動きはしますが、先ほどのスイスのF/A-18が良すぎたので少し霞んでいる感じです。
それと、ひとつ感じた事は、アフターバーナーの点火が一瞬だという事。
われわれが見慣れたF-15,F-16の場合は「ボワっ」と着火しますが、ユーロファイターのEJ200エンジンは「カッ!」と、一発着火します。
EJ200がいかに優れているか体感できました。




レッドアローズだ!レッズが来たぞ!
いやー9機パワーは恐ろしい。スピーディーな編隊演技は何もかもが混沌としていて休む暇というものがありません。
途中でレンズ換えたりなんて絶対無理!だって常に何かしらが演技してるんだもん!
頼むから日本から来た哀れなおのぼりさんのために手加減して…(笑)
ビバ・ヨーロピアンスタイル!!



次はオランダ空軍のF-16AM(AMLU)ファイティングファルコンデモンストレーションチームです!
F-16Aの性能向上型で、AMRAAMの装備が可能で、しかもオランダのF-16AMLUはMiG-29を撃墜しています。

F-16のスモークワインダーがこれまた素晴らしく…

…待って、アークバードが。


何か打ち出した。

脱出カプセルだ。

ちげーよ!なんといきなりフレアを放ちました!私の右指はシャッター押しっぱなしフル連写です!


ポーンポーンポーンポーンポーンと5発ぐらい投下しました。初フレアです。感動。




所詮F-16だろ?などとなめていました。米空軍のそれとは全く違う機動です。
分かりやすくいうなら、米空軍のそれはスピード重視のパワーあふれる機動飛行。
オランダ空軍は旋回重視の優雅でアエロバティックな機動飛行。
マイナスG旋回したり、挙句の果てにはフラットスピン(もどき)に入れるなど、
これがF-16なのか!!と、大変驚きました。 驚いてばかりです。エアタトゥーは。


もう一回斉射〜。相変わらずアフターバーナー全開です。これじゃあR-60エイフィッド直撃でしょうな。エアショーだからだって
フレアはかなりの明るさで急激に燃焼しフラフラと放物線を描き、その途中で燃え尽き消えてしまいます。
ちなみに主成分はマグネシウム。


最後にレジャーシート柄(嘘、オランダ国旗)のドラッグシュートを広げて着陸〜。F-16とは思えない機動、お疲れ様でした。
塗装もカッコいいし、普通じゃない動きするし、オランダのこのチーム、気に入りました。


Beaver AL1とSioux AH1とScout AH1どうでもいい。


ガゼルX4機とリンクス1機のチーム、ブルーイーグルスという英国陸軍ヘリのチームです。
なかなか面白かった。特にリンクスの動きに驚きました。
何せヘリがループするのを初めて見たので…しかもこれ大きさ的にUH-1相当ですよ…(^^;


ざまあみろ、おれたちは背面できるぜ(意味不明)


チェコ製のL-39練習機を改良したL-159アルバトロス練習・攻撃機です。
L-39は去年のネリスで目撃しました。ペイトリオッツという民間アクロチームでした。
結構音が大きいです。一応旧東側機。


再びヘリのチーム、英国海軍ブラックキャッツです。先ほど出てきたリンクスX2です。


6翔プロペラのC-130です。これがまた面白かった。
中から出てきた発炎筒炊いたジープが走り回り、その間C-130は凄い勢いでバックし、そのまま静止せずに今度は加速し
短距離離陸。その後はバンク角90に達する旋回など、とても楽しめました。BGMはインディージョーンズ(笑)


この姿勢で滑走路接地ギリギリまでアプローチしてました…速度超過にならんのか…これ(^^;


ピラタスPC-21。そうまたスイスのピラタスなんです。勘弁してください。

さて、先ほど自衛隊にピラタスの練習機が売り込まれたと余談をしましたが、そのピラタスPC-7の競合相手は富士重工のT-3改でした。
もともとT-3改一本だったのですが、富士重工と防衛庁の間で汚職(富士重工の創設者の孫が自殺するまでに発展した)があり、
透明性を確保するため国際入札になりました。そこにピラタス社は名乗りを上げたのです。
結論を言えば現在のT-7練習機、すなわちT-3改に決定しましたが、これに対してピラタス社は競争入札に不正があったと猛激怒。

ふざけるな!うちの方が値段も安いし、しかも世界的に実績もあるし、その上T-3よりカッコいいじゃないか!!

(T-3in静浜基地 T-7もほとんどかわらない。T-3よりピラタスのほうがカッコいい…というのはただの私の感想。)

激怒したピラタスはスイス政府に通知、外務省を通じ2年間で6回もの再三の抗議と説明要求が行われる外交問題に発展しました。
選定の仕方に問題があったのですが、ライフコスト、すなわち維持してゆく費用を含めるとT-3改の方が安いという理由がT-3改に選定された理由でした。

この話についてはまた別の機会に。

なんかB-52ストラトフォートレスがやってきました。しかもこっち向いてますが、ドリフトしながら滑走路をまっすぐ進んでいます(笑)
どうなってるんだこれ。


お!パトルイユスイスです。機体はF-5Eタイガーカッコいいなあ。とりあえず離陸していきました。



B-1Bランサーが離陸します〜。流れるような曲線がいいですね。離陸したままどこかへ消えてえしまいました。



づづいてB-52が離陸。酷い騒音と黒煙です。やっぱりB-52はこうでなくては!
こちらも離陸したまま消えてしまいました。ベトナムにでも行ったのでしょうか。


終わりではありませんよ?むしろようやく半分が終わったに過ぎません。

では、ここで再びプログラムを掲載します。


えー、まだ2時にもなってません。
まだ、グリペン、MiG-29OVT、F/A-18F、F-15C、ミラージュ2000D、オスプレイ!
パトルイユスイス!パトルーラアギラ!まだまだ見所は残っていますよ〜。

RIAT 2日目 土曜日 エアショー本番 後半へ続く。


RIAT 1日目 金曜日 アライバル・プラクティス

★RIAT 2日目 土曜日 エアショー本番 前半

RIAT 2日目 土曜日 エアショー本番 後半

RIAT 3日目 日曜日 エアショー本番

RIAT 4日目 月曜日 デパーチャー

ファンボローエアショー

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