Международный Авиационно-Космический Салон(MAKS2007)
2007年国際航空宇宙展 (ロシア モスクワエアショー) スホーイ・その他 飛行展示編2


イポーニャの皆さんズドラストヴィチェ!(`・ω・´)ゞ

今回はモスクワ国際航空宇宙展MAKS2007で実施されたスホーイ、その他の飛行展示の写真を掲載いたします。
Su-27系列の戦闘機はとても大きいため、前回のMiG編で紹介したMiG-29系に比べ圧倒的に写真映えし、撮影しやすい飛行機でした。
ただ、やはり逆光はどうにもならないのと、ポストストール機動が多いため全般的に高い高度で展示が行われました。
F-15みたいにもっと低い高度で実施してくれれば助かったのですが。あれはあれで速度が速くAFが合致し難いところもありますが。

さあ、スホーイファン悶絶!フランカー特集はっじまるよ〜。



■Су-30ЛЛ (Su-30LL) TEST PILOTS

私が訪れたMAKS4日間、毎日ショーのオープニングフライトを務めたのはSu-30LLでした。
操縦桿を握るのはロシアの伝説的なテストパイロットである、
アナトリー・ニコライェビッチ・クボチャー(Анатолий Квочур:Anatoliy Kvochur)氏
日本ではコブラ機動で有名なプガチョフ氏のほうが有名ですが、ロシアではそれに匹敵する大変高名なパイロットです。
ちなみに初日、二日目は大渋滞にはまりオープニングに間に合わず、最前列へと歩きながら見てました(^^;


いきなり気合の入った離陸を見せます。エンジンは推力偏向装置付き。



テイルスライド。スピンもやりましたが、ポストストール機動は動きの無い写真で見ても全然面白くないんですよね……。
フランカーの機動飛行は実際に見てこそ、その凄さが分かります。
もうね、こういう機動する度に ウルルルアアアアアアアアアア!ですよ(笑)


盛大にベイパーを引きました。
本当比較的低速度でもよくまわるんですよね、この戦闘機。

ちなみにSu-27の複座とSu-30は左弦空中給油装置の有無で見分ける事ができます。通常のSu-27は給油装置をもちません。
本機はテスト機のためIRSTは装備されていません。


パイロットがロシア最高クラスの凄腕というのもありますが、本当不思議なほどよくまわります。推力偏向装置の成せる技でしょう。
機首というよりケツだけ無理やりぶん回して旋回がそれに追いついてゆくような感じです。


“テストパイロッツ”は、その名の通り、アナトリー・クボチャー氏のようなテストパイロットによって構成されたアエロバティックチームです。
今回はSu-30LLによるソロの展示に終わりましたが、過去には2機での機動が行われていたようです。
2色のシンプルな塗装ですが、私はなかなかカッコイイのではないかとと思いますが、皆さんはどうでしょう?

ちなみにテストパイロッツはロシア軍では無く民間のチームです。
KNAAPOやイルクーツなど、いくつかの製造会社の社章が塗装されています。



着陸。機体の性能も、パイロットの技量の高さも実感できる本当素晴らしい飛行展示でした。
(そういえばコブラ機動がありませんでした)



■Су-34(Su-34)

来ました。異色のフランカー、Su-34! 並列の複座であるサイドバイサイドの座席配置が特徴的な戦闘爆撃機です。


見てください、このペイロード。
Kh-31(AS-17クリプトン)の対レーダー誘導型とアクティブレーダー誘導型ラムジェット対艦ミサイルをエアインテークの下に2発。
Kh-59M(AS-18カズー)ターボジェット対艦ミサイルを胴体中央部に1発。
R-27(AA-10アラモ)セミアクティブ誘導型中距離AAMを翼下に2発。
R-73(AA-11アーチャー)オフボアサイト赤外線誘導AAMを翼端に2発
これだけ搭載してもまだあと4箇所の兵装搭載ステーションがあります。




勿論、純戦闘機であるSu-27には遠く及びませんが、これだけのペイロードを搭載してもまだ機動を行えるパワーは流石Su-27を原型としているだけあります。
フェイズドアレイレーダーを備え、長い航続性能に大量の対艦ミサイルを装備が可能。そして空対空戦闘能力も決して損なわれては居ません。
大型機ゆえに将来の発展性も十分備えます。

あれ、これってFSX(F-2)の性能要求にピッタリじゃね?

スホーイと共同開発すればよかったのに。

あ、勿論冗談ですよ(笑)


特徴的な機種部にペイロードとスリーサーフェスのシルエット…なかなかカッコイイと思いませんか?(*´ー`)
航空自衛隊もF-2やF-15をフルペイロードで飛ばして欲しいものです。



比較的“常識的な機動”に終始しました。滑走路上で回頭して会場の皆様にご挨拶。
左右エンジンノズルの断面積が異なりますが、回頭のため?

ちなみに本機はプラティパス(カモノハシ)とよく呼ばれますが、Platypusって実は英語です。
ロシア語ではウツコノス (Утконос:Utkonos)です。


■Су-30МКМ(Su-30MKM)

2007年MAKSにおいてMiG-29OVTと並び、謎機動大賞の叙勲機と言ってもいいでしょう。Su-30MKMです。


数多いSu-27系列の中でも、カナード+複座の形態が最も美しいSu-27だと思いませんか?
あまりに理想的過ぎて怖いくらい完璧すぎます。
この美しさに匹敵する戦闘機はスピットファイアしかない。と、私は思っています。



連続写真です。Su-30MKMが左からゆっくりと進入してきたので、コブラ機動をするのかと思いました。しかし予想を遥かに上回る超機動を行いました。
急激な機首上げ後、左に捻りつつ同時にヨー軸方向にグルリとまわり、再び水平の状態に。そしてそのまま再び機首をあげ、AOA70ユニット前後の姿勢を数秒間保ったまま飛行しました。
エルロン、エレベーター、ラダー、カナードの全ての舵が恐ろしい程切れています。恐らく操縦桿を左手前に引き、左ラダーをいっぱいに踏んだ状態だと思います。

静止画と言葉で説明するのは無理!!ウラー!(ごまかし)



今回お気に入りの一枚。上記の機動中に撮影。
お日様もSu-30MKMのポストストール機動には興味深々のようです。

絶妙な雲量です。もし雲が薄かったら超逆光で「目があああ目がああああ!」と、某大佐並みにうめくところでしたし、濃ければただの悪天候下の写真でしかありません。


こちらもお気に入りの一枚。
透き通るように爽やかなコントラストと、ブラストによる陽炎が心地よさを感じさせます。



Su-30MKMはマレーシア向けの機体で、インド向けのSu-30MKIから推力偏向装置を外したものと殆ど同じ性能を持ちます。
重量もコストもかさみますが、絶大な効果をもたらす推力偏向装置を持たなくても、ここまでの機動が出来るのだから驚きです。



クルビットも出来ますが……写真ではどうにも(^^;



着陸。タッチダウンする前からドラッグシュートを放出しているのが分かります。


カッコよすぎるだろ…。
先のSu-30LLでも触れましたが空中給油装置を装備しており、そのためIRSTが若干右側に移されています。


おや、ノズル断面積が。Su-34でもそうでしたが、タクシー時は片方だけ推力を増すのがロシア流なのでしょうか?


素晴らしいフライトでした。手を振って答えましょう。

ちなみにある日…

ドラッグシュートが主翼にひっかかっちゃいました。たちけて(><)

(ノ∀`)タハー


そういえば、青いアフターバーナーを見るのは初めてでした。


■Русские Витязи (Russian Knights)

ルスキーイェ ビチャジ(ロシアンナイツ)は別個ページに設けております。
http://www.masdf.com/aerobatics/russianknights/photo.shtml
Su-27 5機による迫力あるアエロバティックが持ち味です。


■Соколы России (Falcons of Russia)

ソーコルィ ロッシィ(ファルコンズ オブ ロシア)は別個ページに設けております。
http://www.masdf.com/aerobatics/falconsofrussia/photo.shtml
Su-27 VS Su-27の仁義無きドッグファイトをお楽しみください。


■その他

Су-26/31(Su-26/31)


こいつもスホーイでしたね(^^;
MAKS2007ではFAIアエロバティックス ロシアグランプリも同時開催されました。
ヒドイ逆光+機体が小さいので撮影は諦め、まったりと眺めていました。
わが国でも毎年ツインリンクもてぎでアエロバティックス 日本グランプリが開催されています。

最終日、パトルイユ・ド・フランスの演技終了後VIP席の手前で表彰式が行われていました。
スベトラナ・キャパニナさんじゃないですか。
もてぎでは3度その演技を見ていますが、生(ヘンな言い方ですが)で見るのは初めて。


Ан-3(An-3)

特になし(笑)



Mi-8ヒップから降下したパラシュートチーム。なんという密集編隊…。
国旗の写真からもウラーという声が聞こえてきそうです(笑)


以上。MAKS飛行展示編その2は終了です。

まだ、パトルイユ・ド・フランスに地上展示編が残っています。お楽しみに!


MAKS飛行展示その1 ミグ・その他編

☆MAKS飛行展示その2 スホーイ編

MAKS地上展示その1


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