2005年度航空観閲式
ある方面にたまたまコネがあり2005年度航空観閲式に招待を受けました。
注:今回天候面で恵まれず、殆どの写真で高解像度を用意していません。
このサイズの小さく表示されている写真に限り、いつものサイズ(1200*800)の写真へリンクしています。
前日の天気予報はあまり良いとは言えず、正直あまり乗り気ではなかったのですが、ある方面の方にせっかくお手数を掛けてしまったのですから、まさか天下の○×様のお誘いを断るわけにもいきません。
あいにくの曇り空を呪いつつ航空観閲式が行われる百里基地へと自動車を走らせました。
今回招待されるのは数千人で、自動車の台数も限られているため去年のような地獄(下方体験談参照)に見舞われること無く、スムーズに基地へと入場する事が出来ました。
正門から入場すると多数の礼服を着た自衛官が敬礼で迎えてくれるではありませんか!
普段の航空祭で、ダルそうに交通整理しているのとは訳が違います。
誘導に従い基地内を進むと、なんとクルマの底面の爆発物チェックを受けました。
小銃をもった自衛官はおろか装甲車すら待機する中、通路に設置されたセンサーの上をゆっくり通行するように支持されます。さすがに総理大臣が来るともなれば、物々しい警備です。
クルマを駐車し徒歩でエプロンに向かう途中で荷物検査を受けます。バッグをチェックし危険物やペットボトルを所有していた場合、その場所で一時預かりとなります。幸いそのようなものは持っていなかったので、軽くカメラバッグのチェックを受けて素通りです。
エプロンの前でチケットの確認を受け、黄色い旭光リボンを胸に着けてもらい、いざ入場となりますが…なんと、控え室が用意されていると言うではありませんか。
しかも、エプロン到着後は自衛官が一人専任で付き、案内までしてくれるという高待遇に正直恐縮してしまいました。
控え室は一番手前の格納庫に設置され、中ではお茶やコーヒーが飲み放題になっています。しかも注文すると自衛官がテーブルまで持ってきてくれるのです。レストラン並みのサービスは勿論無料でした。一服したあとは地上展示機を見るため、待合室の外に出たのですが、そこから先は再び案内役の自衛官に付き添われ、やや離れた位置にある地上展示格納庫へと送っていただけました。なんとも素晴らしい接待に感激してしまいました。
格納庫内にはUH-60JとF-15JとRF-4Eが展示され、うちF-15とUH-60はコックピットの公開も行われていました。
こちらUH-60JとF-15J MSIP機のコックピット。非MSIP機との違いは兵装パネルがディスプレイ化していることが大きな違いとしてわかります。
こちらの写真は参考までに非MSIP機
コックピット後部のアビオニクス室。JTEWSがごっそり抜かれてる!?それとも性能向上余地や放熱スペースなのでしょうか。
F-15B/D/DJはこのアビオニクス室を潰して座席にしている事がよくわかります。
機体の周囲に渡り廊下が張り巡らされており、F-15の広大な主翼を実感する事が出来ます。
航空祭と違うところは、どの機体にも礼服を着た自衛官が3人ほど配置されており、しかもネームプレートを見ると「飛行隊」と書かれていたり、機体に書かれた機付け長と同一人物であり、質問などに丁寧に答えていただけました。
アメリカ軍のF-15とどっちが強いのでしょうか?
という質問には、
「パイロットにもよりますよ。でも、最近はミサイルの射程差からなかなか勝てない事が多いですね。最近の戦闘は殆どミサイルで決まります。」という回答をいただきました。
ミサイルの差とはAMRAAMの事でしょうか。
また、面白いことにガイドレールで発射されるAIM-9等ミサイルは地上でも発射が可能だそうです。
ということは映画アイアンイーグルでAGM-65を地上発射したのもあながちウソではないのかも(笑)
F-15フル武装
F-15の所にGCS-1誘導爆弾が展示されていましたが、まさか装備できないだろうと思って声を掛けてみたら、意外ながら搭載できるようですね。
ミサイルの標的。ワイヤーは7km。後部4箇所から燃焼炎を噴出しサイドワインダー等の射撃訓練に用います。万一命中しなかった場合はワイヤーを巻き上げて回収が可能だそうです。
こちらは機関砲の標的。吹流し部分に射撃を実施し、本体に命中させると地上に戻って先輩にしばかれるそうです(笑)
さて、地上展示編はこの辺で。本番航空観閲式に入ります!
待合室に戻った私は、再び観覧席まで若い自衛官の案内を受けました。
その案内いただけた方と軽くお話ししたのですが、自分は小牧から来た事、前日にRF-4の体験搭乗の抽選(自衛官向けで?)に当たって地上滑走した事など聞かせていただきました。羨ましいかぎりです。
さて、案内を受け観覧席に赴くと…なんと観閲官の式台の殆ど真後ろ。超特等席ではありませんか。
しばらく待っていると、小泉総理がヘリコプターでやってまいりました。
同時にVIPの方たち達が続々と…
各国の駐在武官。なんとなく中国軍の将校は分かるのですが…他の国はどちらからなのでしょう。
民主党ながら右派の前原党首や山古志村の元村長(現国会議員)。疑惑のデパート事アホの坂田等。
超有名人達のオンパレードです。
君が代&国家演奏中。こういう演出ができるムネオは凄い。と思った。
↑この写真の人…始まりから終わりまで2時間強の間、ずーっとこの姿勢で電話番してました(笑)
笑ってしまいそうですが、万一大規模災害が発生していたら取次ぎ一つで被災者の命を左右する事を考えれば決して軽い役目ではありません。
受閲部隊が入場してまいりました。一糸乱れぬ行進で航空機の前に整列します。
写真は特別儀仗隊。一糸乱れぬ動きはさすがです。
そしてお待たせ、観閲官。自衛隊の最高司令官である小泉内閣総理大臣です!
やはり生でみると違います。カリスマのオーラが漂っていました(笑)
この日この場所で航空観閲式を楽しめるのもこの人のお陰です。深く感謝せねばなりません。
続いて観閲飛行ですがあまり天候がよろしくなく写真的に面白い物はありません。
ですので、飛行展示に高解像度の写真は用意いたしません。雰囲気だけお楽しみください。
最初に慰霊飛行として4機のF-15によるミッシングマンフォーメーションが行われます。
続いてUH-1編隊 OH-1編隊
AH-1編隊 SH-60編隊
P-3C編隊 US-1A単機
小泉総理もリラックス。写真からも分かると思いますが、メッチャクチャ総理と近い場所にいます。
UH-60&CH-47編隊(空自) E-2C編隊
C-130H単機C-1編隊
U-125A編隊 F-4EJ改編隊
F-2編隊 F-15編隊
E-767単機 B747-400単機
観閲飛行終了後、小泉総理は機体前の部隊を観閲します。
訓示を行う小泉総理。
つい先日、各誌に自民党憲法改正案が大きく掲載されました。それゆえか、
「長年の議論を経て、憲法上の自衛隊の位置付けについても、ようやく国民的な合意が形成されようとしている。職務が立派に遂行されるよう内外の環境整備に全力を傾注する」
と、憲法改正に意欲を示し、全自衛隊員を鼓舞します。
マスコミ>小泉総理<私と、見事に一直線上です。どこかの新聞社にこの逆アングルの写真があるはずです(笑)
次は緊急発進展示。
小泉総理が直接スクランブルを命令します。
緊急発進ボタンを押すとジリリリリリリリリ!とけたたましいベルが鳴り響き、2機のF-15が緊急発進しました。
ハイレートクライムを行いますが、雲が低く全く見ごたえがありません。
続いてF-2による機動展示です。
左から見事なナイフエッジパスを披露。青空でない事が本当悔やまれます。
また、普段の航空祭に比べると展示演目が少なくまとめられていました。
次はF-4EJ改による模擬地対空攻撃。
F-4のパスと同時にVADSが火を噴き、また爆弾に見立てた火薬を炸裂させるなど普段にない演出に目をひかれました。
模擬機関砲射撃は、パパパパパパ!と連続して炸裂ラインが形成されます。
その次は救難展示。
いつもどおりU-125AがぐるぐるまわってUH-60が空中で救助。
C-1及びC-130による物資投下です。
飛行展示は最後になりました。いよいよブルーインパルスです。
ブルーインパルスはどこでも基本的に同じプログラムなので、写真はブルーインパルスファンページをご覧下さい。
今回行われた展示飛行は雲が低いため第3か第4区分でした。
やはり総理の面前だったからでしょうか、演技はいつも以上に美しく、精密に決まり、最もタイミングが難しいボントンロールすら寸分狂いの無い素晴らしい展示飛行でした。
本当晴れていれば…(つд`;)
さて、以上で展示飛行は終了です。
控え室に戻るべくエプロンに設置されたスタンドを降りると、やはり自衛官の方がお食事を用意してございます。と、誘導していただけました。
ちらし寿司弁当をいただき、もう一度地上展示を見てまわってから百里基地を後にする事となりました。
駐車場に向かうと総理が乗ってきたヘリが駐機してるではありませんか。ちょうど総理がヘリコプターに搭乗するシーンに出くわしました。
小泉純一郎総理大臣が去った頃。ようやく百里の空は晴れ上がってきたのでありました。
天候こそ残念でしたが、大変丁寧な接待を受け、とても気持ちよく観閲式を過ごす事が出来ました。
帰る寸前に知ったのですが、私と同行者の4人が受けた中旭光リボンは…
該当するのは「自治体首長・元防衛庁幹部・著名人等」
むろん私も私の連れもどれにも該当しません。なんかえらい招待を受けてしまったことに驚いてしまいました。
私服かつ一人でバズーカ振り回してた私が周りから浮いていたのも頷けます(笑)
その他の地上展示。飛行機はT-1からF-2まで殆どすべての航空自衛隊機(一部除く)が展示されていました。
恐らくT-1/F-1のフライアブル機は今後見ることは無いでしょう。(新田原に行かなければ)
(今回一番のお気に入り)
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